闇金の保証人にされた・家族に請求が来たら|対応と相談先
闇金の保証人にされた、家族の借金で自分に請求が来た、という場合の基本は、連絡に応じず、払わず、記録を残して警察に相談することです。身の危険を感じるときは110番、緊急ではない相談は警察相談専用電話の**#9110**にかけます。
保証人かどうかで先の道が変わります。この記事は、保証の書面の確かめ方と、家族や職場に来る請求への対応を、場面ごとに整理したものです。連絡先の一覧は闇金の被害は警察に相談できる?連絡が来たときの対応と相談先にあります。
請求が来たときの最初の対応
連絡に応じない理由は闇金の被害は警察に相談できる?連絡が来たときの対応と相談先に書いたとおりです。そのうえで、一人で悩まずに警察、消費生活センター、都道府県の窓口などに相談します。日本貸金業協会は、金融庁の相談窓口ページでは登録貸金業者への苦情・相談先とされています。個人間融資などの注意喚起ページでは、相談先の一つに載っています。
- 電話には出ない。 出てしまったら、名前、勤務先、家族の連絡先、住所は言わずに切ります。
- 折り返さない。 「確認だけ」の電話でも、番号と声を相手に教えることになります。
- 着信履歴、留守電、メッセージ、封書を保存する。 画面は日付と時刻が見える形で撮ります。
- お金を払わない。 「今日中に○円だけ」「利息だけ」という言い方が使われても、払う前に相談します。
- 警察に相談する。 後述の手順で、保証人にされた経緯を伝えます。
保証人かどうかで分かれる4つの場面
| 場面 | 確かめること | 先に取る行動 |
|---|---|---|
| 署名も押印もした覚えがない | 書面があるか、書面の署名は自分の字か | 相手に署名の書面の写しを送らず、警察と法律の専門家に伝える |
| 署名はしたが、だまされた・脅された | 署名に至った経緯、相手とのやり取りの記録 | 経緯を日付順にメモし、警察に伝える |
| 保証人ではないが、家族として請求が来た | 保証契約の書面に自分の名前がない | 代わりに払う義務はない。請求の電話は記録して警察へ |
| 家族の勤務先・学校・自宅に請求の連絡が来た | 誰が、いつ、何を言ったか | 本人以外への連絡の記録を残し、警察へ |
署名した覚えがない場合。 保証契約は、書面でしなければ効力を生じません(民法446条2項)。本人が署名・押印していない書面は、本人の保証契約と言えないことがあります。ただし、家族が本人の名前で署名した場合や、後から署名を求められた場合など、事情によって結論が変わるので、「無効だ」と自分で決めずに専門家へ伝えます。
署名はしたが、だまされた場合。 「名前を貸すだけ」「迷惑はかけない」と言われて書面に署名した、という経緯は、警察に具体的に伝える材料になります。誰に、どこで、何を言われたか、相手の名前や電話番号、書かされた書面の控えがあるかをメモします。
保証人ではないが家族の場合。 家族は、自分が保証人になっていなければ、本人の借金を払う義務を負いません。貸金業を営む者が、債務者以外の人に代わりに返済するよう要求することは、貸金業法21条1項7号が禁じています。借りた本人や保証人は法律上の「債務者等」にあたる(貸金業法2条5項)ので、保証人の場合は請求の相手になります。違反した者には、2年以下の拘禁刑か300万円以下の罰金、またはその両方の罰則があります(貸金業法47条の3)。
職場や自宅に連絡が来る場合。 勤務先への電話・訪問や、借入れの事実を貼り紙などで第三者に知らせる行為にも禁止の規定があります(貸金業法21条1項3号・5号)。勤務先への連絡は「正当な理由がないのに」が要件なので、個別に判断されます。日時と内容を記録します。取立ての禁止行為の全体は借金で家族に取り立てが来たら?払う義務の有無と業者への伝え方で読めます。
連帯保証人だった場合の考え方
保証人には、普通の保証人と連帯保証人があります。連帯保証人は、「まず本人に請求して」と言い返す権利や、「本人に財産がある」と主張する権利を持たず、いきなり全額を請求されることがあります(民法452条・453条・454条)。
闇金の貸付けでは、金利が法の線を大きく超えている場合があり、利息の扱いは通常の貸金とは別に考える論点があります。年何%を超えているかは闇金の金利と法律の上限|トイチがどれだけ高いかを早見表での式で確かめられますが、払う義務の有無そのものは、契約書の写しを見た弁護士・司法書士の判断が必要です。自分で電話をして交渉すると、相手が追加の請求や脅しに使う材料を渡すことにもなります。
警察に相談するときの準備と文例
警察では、事実の順番が分かる資料があると話が進みます。次のものを、手元にあるだけ用意します。
- 請求してきた相手の名前、会社名、電話番号、振込先の口座
- 着信履歴やメッセージの画面、届いた封書や書面の写真
- 保証人になったとされる経緯(日付、場所、同席者、署名した書面の控え)
- 家族の借金の経過(いつ、いくら借りたか、いくら払ったか)
文例:「家族が○月ごろ、○○(業者名または電話番号)から借りました。私は保証人になった覚えがありません(または、だまされて署名しました)。○月○日から、私の携帯電話に請求の連絡が来ています。画面を保存してあります。」
借りた相手が登録された貸金業者かどうかは、金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」で調べられます。調べ方は闇金の見分け方|登録貸金業者か確かめる手順と危ない広告にあります。
家族みんなで気をつけること
保証人にされた本人だけでなく、家族の連絡先も狙われます。家族で次の点を共有しておくと、被害が広がりにくくなります。
- 知らない番号からの電話に、家族の名前や勤務先を答えない。
- 学校や職場に連絡が入ったら、受けた人が時刻と内容をメモして、本人に伝える。
- 「借金の肩代わりで解決」という申し出には、その場で返事をしない。
一人で抱えていると追い詰められます。つらさが強いときは、借金で死にたいと思ったとき|24時間つながる相談先と最初の一歩を先に開いてください。
よくある質問
Q. 保証人になった覚えがないのに請求が来ました。払う必要がありますか?
保証契約は、書面でしなければ効力を生じません(民法446条2項)。本人が署名も押印もしていない書面なら、本人の保証契約と言えないことがあります。ただし、書面の中身や署名の経緯で結論が変わるので、請求に応じず、書面の写しを持って警察や法律の専門家に相談します。
Q. 家族がヤミ金から借りて、私に電話が来ました。出てもいいですか?
出る必要はありません。着信は記録し、連絡には応じません。出てしまったら、名前や勤務先、家族の連絡先を答えずに切り、日時と相手の言葉をメモします。保証人でない家族に代わりに払うよう求める行為は、貸金業法21条1項7号が禁じています。
Q. 保証人になっているのが本当だったら、どうなりますか?
連帯保証人は、借りた本人と同じ立場で全額を請求される場合があります(民法454条)。ただし相手が無登録のヤミ金なら、請求に応じる前に警察と法律の専門家に相談する場面です。自分で払う、断る、交渉する、のいずれも相談してから決めます。
出典・参考にした公的な情報
- 貸金業法 第2条・第11条・第21条・第47条の3(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 民法 第446条・第452条〜第454条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 多重債務相談窓口リーフレット2026(東京都版・ヤミ金融への対応)(金融庁)
- 警察への相談(#9110・各都道府県警察の相談窓口)(警察庁)
- 登録貸金業者情報検索サービスの案内(金融庁)
出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。