税金・家賃・携帯の滞納 / 制度解説

税金滞納の延滞金はいくら?いつから何%か・計算例と減免の相談

この記事のもくじ
  1. 2026年の割合と、切り替わる時期の違い
  2. 計算のしかた:2段階に分けて日割りする
  3. 延滞金を増やさないために:日数がかかるほど増える
  4. 猶予や分割で、延滞税・延滞金が軽くなる場合
  5. 免除・減免を相談するとき

税金の延滞金は、納期限の翌日から完納する日まで、日数に応じて増えます。国税の場合は「延滞税」といい、2026年(令和8年)は、納期限の翌日から2か月までが年2.8%、2か月を超えると年9.1%です。住民税・固定資産税・自動車税などの地方税は「延滞金」といい、2026年の割合は同じ年2.8%と年9.1%ですが、割合が上がる時期が「2か月」ではなく「1か月」です。減らす方法は、払う日を早めることと、猶予などの制度を使うことです。

2026年の割合と、切り替わる時期の違い

早見表:2026年の延滞税・延滞金の割合
税の種類 呼び方 低い割合 高い割合
国税(所得税・消費税など) 延滞税 納期限の翌日から2か月まで 年2.8% 2か月を超えた日以降 年9.1%
住民税・固定資産税・自動車税など 延滞金 納期限の翌日から1か月まで 年2.8% 1か月を超えた日以降 年9.1%
国民健康保険料 延滞金 自治体で違う(杉並区は納期限の翌日から3か月まで 年2.8%、福岡市は1か月まで 年2.8%) その後 年9.1%。国民健康保険が払えないと差し押さえ?督促から差し押さえまでの流れと相談先
猶予や納期限の延長を受けた期間 延滞税・延滞金 年1.3%(国税庁の割合の表、千葉県・福岡市の案内) -

割合には、仕組みがあります。法律が本来定める割合は、国税で年14.6%(納期限の翌日から2か月までは年7.3%)です(国税通則法第60条第2項)。ただし、市中の金利が低い年は、租税特別措置法第94条の「延滞税特例基準割合」で下がります。2026年の特例基準割合は、2.8%から逆算すると1.8%(筆者の計算。平均貸付割合0.8%+1%)です。2か月までの割合は1.8%に1%を足した2.8%、それを超える割合は1.8%に7.3%を足した9.1%になります。

割合は毎年変わります。令和4年から7年は年2.4%と年8.7%、令和3年は年2.5%と年8.8%でした。ネットの古い記事の数字を、そのまま写さないようにします。2026年の数字は、国税庁の公表ページが一次情報です。

計算のしかた:2段階に分けて日割りする

延滞税・延滞金は、本税に割合をかけて、日数で日割りします。2段階に分けて計算し、合計します。

計算式:本税 × 低い割合 × 低い割合の日数 ÷ 365 + 本税 × 高い割合 × 高い割合の日数 ÷ 365

国税の計算例(筆者の計算):令和7年分の所得税の本税が10万円で、令和8年7月31日に納めた場合です。法定納期限は令和8年3月16日なので、延滞税がかかるのは3月17日からです。

  1. 3月17日〜5月16日の61日(2か月以内):10万円 × 2.8% × 61日 ÷ 365 = 約467円
  2. 5月17日〜7月31日の76日(2か月超):10万円 × 9.1% × 76日 ÷ 365 = 約1,894円
  3. 合計 2,361円。延滞税は100円未満を切り捨てるため、約2,300円

地方税の計算例(筆者の計算):住民税の1期分6万円を、納期限の6月30日から3か月遅れの9月30日に納めた場合です。1か月以内の部分は7月1日〜7月31日の31日、1か月超の部分は8月1日〜9月30日の61日です。

  1. 6万円 × 2.8% × 31日 ÷ 365 = 約142円
  2. 6万円 × 9.1% × 61日 ÷ 365 = 約912円
  3. 合計 約1,054円。延滞金の確定金額は100円未満を切り捨てるため、約1,000円(地方税法第20条の4の2第5項)

実際の請求額は、納期限の日付や端数の処理で変わるため、納付書や通知書の額に従います。この計算は目安として使い、国税は国税庁のサイトにある延滞税の計算画面、地方税は自治体の案内で確かめます。

端数の決まりもあります。国税は、計算の基礎となる本税の1万円未満を切り捨て、延滞税の100円未満を切り捨て、全額が1,000円未満なら納めなくてよいとされています(国税通則法第118条・第119条)。地方税は、基礎となる税額の1,000円未満を切り捨て、その全額が2,000円未満なら延滞金を計算しません(同法第20条の4の2第2項)。計算した延滞金の全額が1,000円未満のときも、納めなくてよい扱いです(同条第5項)。

延滞金を増やさないために:日数がかかるほど増える

延滞税・延滞金は、完納する日まで毎日増えます。加算税にはかかりません。本税が残っている間の増え方を抑えるには、次の順で動きます。

  1. 払える分を先に払う(払った分には、以降の延滞税がかからない)
  2. 督促状が届いたら、日数が増える前に窓口へ連絡して、納付計画を決める
  3. 払えない事情が病気・災害・事業の損失などなら、猶予の申請を検討する

猶予の条件と書類は税金を滞納しそうなとき|納税の猶予の条件と申請・分割の考え方で整理しています。

猶予や分割で、延滞税・延滞金が軽くなる場合

猶予を受けた期間は、延滞税・延滞金が軽くなります。国税通則法第63条は、病気・災害などによる納税の猶予の期間は延滞税を免除し、事業の廃止などによる猶予や換価の猶予の期間は、納期限の翌日から2か月を超える部分の延滞税について、2分の1を免除するとしています。さらに、租税特別措置法第94条第2項で、猶予期間中の割合が低く抑えられます。千葉県は、納期限の延長があった場合に年1.3%を適用すると案内し、福岡市は市税の猶予期間中の延滞金を、2026年以降は年1.3%に軽減すると案内しています。

たとえば、福岡市の案内のとおり通常は年9.1%になるところが猶予で年1.3%になる場合、100万円の滞納が1年続いたときの延滞金の差は大きくなります(筆者の計算:100万円×9.1%=9万1,000円、100万円×1.3%=1万3,000円)。ただし、これは猶予が認められた場合の話です。認められる条件は事情によって違うため、まず窓口で聞きます。

猶予を受けなくても分割納付が続くなら、延滞税は分割の途中でも増え続けます。いつまでにいくら払えば、延滞税がいくらになるのか、税務署か納税課に目安を聞くと、計画が立てやすくなります。

免除・減免を相談するとき

延滞金そのものの免除は、猶予などの制度に基づくものが中心です。まず、次の点を整理して、窓口で伝えます。

伝えること 例
払えなかった事情 病気で休職した、事業の売上が落ちた、災害にあった
事実を示す書類 診断書、休業の証明、り災証明書
今払える額 毎月○円
滞納の内訳 税目、年度、本税、延滞金

借金の延滞金(遅延損害金)は、利息制限法などの別の決まりで上限が決まります。民間の借金の延滞は借金の延滞金(遅延損害金)とは?上限の利率と増える仕組みで扱います。差し押さえまでの日数は税金の滞納で差し押さえはいつから?督促状から10日の流れと押さえられる財産、時効の考え方は税金の滞納に時効はある?5年の消滅時効と止まる・やり直しの場合、住民税の相談の仕方は住民税が払えないとき|分割と減免の相談・退職後の注意にあります。

よくある質問

Q. 延滞金は、毎年同じ割合ですか?

毎年変わります。国税の延滞税は、令和4年から7年は2か月以内が年2.4%、それを超えると年8.7%でしたが、令和8年(2026年)は年2.8%と年9.1%に上がりました。納める年の割合を、国税庁や自治体のページで確かめます。

Q. 延滞税は、加算税にもかかりますか?

かかりません。国税庁のタックスアンサーによると、延滞税は本税にかかるもので、加算税にはかかりません。本税を払い終えた日までの日数で決まるため、早く払うほど延滞税は少なくなります。

Q. 延滞金の免除を受けられますか?

納税の猶予や換価の猶予を受けると、その期間の延滞税が軽くなり、病気・災害による猶予では免除されます。それ以外の免除は個別の事情で変わります。納付書や通知書に載る窓口か、税務署・納税課で相談します。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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