「ブラックリストでも融資」は危ない|審査なしをうたう業者の見分け方
「ブラックでもOK」「審査なしで即日融資」といった広告を出す業者は、ヤミ金(ヤミ金融)や詐欺である可能性が高く、近づかないのが原則です。国に登録した正規の貸金業者は、貸す前に返済能力を調べ、信用情報を確かめる決まりを負っています。審査をしない貸し手は、この決まりの外にいる業者だということです。傷のある人が借りられるかどうかは各社の判断ですが、傷があることを売りにして誘う広告には、この記事のチェックを当てます。
すでに連絡を取ってしまった、お金を振り込んでしまった、という人は、記録を残したうえで次の窓口に相談してください。警察の相談専用電話は #9110、消費者ホットラインは 188(最寄りの消費生活センターにつながります)です。命や身の危険を感じる脅しを受けているときは 110 に電話します。受付時間などの詳細は闇金の被害は警察に相談できる?連絡が来たときの対応と相談先と、借金の相談窓口はどこ?公的な窓口の番号・受付時間と選び方にまとめています。
「審査なし」は正規の業者には成り立たない
貸金業法13条は、貸金業者に対して、収入や資力、他の借入れの状況などを調べて、返済能力を超える貸付けをしないように求めています。個人に貸すときは、指定信用情報機関の信用情報を使って調べます。年収の3分の1を超える貸付けは、総量規制によって原則として結べません(13条の2)。
さらに16条は、広告や勧誘の中身を縛っています。他の貸金業者の利用者や返済能力のない人を対象に勧誘する旨の表示、借入れが容易であることを過度に強調する表示などは、禁じられています。「審査なし」「ブラックでも」と書いた広告は、返済能力を問わず借りられると強調する表現で、登録業者なら出しにくいのです。
審査に通るかどうかは、CIC などの機関ではなく、申込先の会社が決めます。CIC は審査の結果や理由を機関に聞いても答えられないと案内しています。記録に傷があるときは、通らないことも通ることもあり、「通ると約束する会社」のほうが異常だと考えます。
危ない広告・業者のチェックリスト
次の表の当てはまる数が多いほど、近づかないでください。
| 見るところ | 危ないサイン | 確かめ方・対応 |
|---|---|---|
| 登録番号 | 載っていない、聞いても言わない | 貸金業法15条は、貸付けの広告に商号と登録番号などの表示を求める。金融庁の登録貸金業者情報検索サービスで調べる |
| 連絡先 | 携帯電話の番号やフリーメールだけ | 登録業者は、広告に登録簿に登録した連絡先以外を載せてはならない(15条2項)。登録簿の連絡先と違う番号だけの広告は、検索サービスの記載と照らして確かめる |
| 先払い | 手数料・保証金・登録料・「信用を作る費用」を先に振り込めと言う | 払わない。貸す前に費用が要ると言われたら、登録の有無を確かめるまで応じない |
| うたい文句 | 「ブラックOK」「審査なし」「他社で断られた方」「即日現金化」「借金ではありません」 | 登録業者は16条で、借入れが容易だと過度に強調する表示などを禁じられている。給与ファクタリングや後払い現金化の勧誘でも同じ文句が使われる |
| 貸し手の形 | SNSの個人アカウント、LINEだけの連絡 | 個人でも業として貸せば貸金業に当たり、登録がいる。無登録で貸付けを勧誘することは貸金業法11条2項で禁じられている |
| 取立ての話 | 家族や勤務先に連絡すると最初から言う | 取立ての規制は無登録業者にも及ぶ。警察に相談する |
登録の有無は、金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」で調べられます。ただし、登録番号を偽ったり、他の登録業者の番号をかたったりする例もあるので、検索で出ても安心とは言い切れません。迷ったら、その業者の本店所在地を管轄する財務局か都道府県に問い合わせます。手順の詳細は闇金の見分け方|登録貸金業者か確かめる手順と危ない広告に書きました。
無登録で貸金業を営むことは、10年以下の拘禁刑もしくは3,000万円以下の罰金(またはその両方)の対象です(貸金業法11条1項、47条)。また、年20%を超える利息の契約は出資法の刑事罰の対象になります。広告に年数百%の金利に当たる条件が見えたら、ためらわずに離れます。
名前を変えた「貸さない貸付け」にも注意
金融庁は、貸金業の形を取らない次の手口にも注意を促しています。
- 給与ファクタリング:賃金債権を買い取って現金を渡し、本人を通じて回収する仕組みです。金融庁は、貸金業に当たると示しています。
- 後払い(ツケ払い)現金化:後払いで商品を買う形にして、現金を先に受け取る手口です。実態が貸付けで無登録なら、ヤミ金融として罰則の対象になるおそれがあると注意喚起されています。
- SNS等の個人間融資:貸金業の登録を受けていない人が、個人間融資を装って、業として違法な貸付けを行う事案があるとされています。
どれも、「借金ではありません」「ブラックOK」と宣伝されます。審査が不要な代わりに、受け取る額より大きな金額を後で払う仕組みになっているのが共通点です。
借りる以外の公的な手段
信用情報に傷があって新しい借入れが難しい時期は、返せない借入れを増やすより、借りなくて済む手段を先に探します。
- 自治体の自立相談支援機関:仕事、住まい、家計の相談を受け、家計の見直し(家計改善支援)や住居確保給付金につなげてくれます。窓口は住んでいる地域で決まっています。
- 生活福祉資金貸付制度:都道府県の社会福祉協議会が実施し、申込みは市区町村の社会福祉協議会で受けます。対象は低所得世帯、障害者世帯、高齢者世帯です。連帯保証人を立てれば無利子、立てなければ年1.5%で、緊急小口資金と教育支援資金は無利子です。すぐ借りられるわけではなく、審査と返済見込みの判断があります。仕組みと窓口はお金を借りるなら公的機関から?生活福祉資金の対象と窓口で説明しています。
- 債務整理や返済条件の相談:すでに返せない借金があるなら、新たに借りる前に、公的な相談窓口で整理します。番号と受付時間は、借金の相談窓口はどこ?公的な窓口の番号・受付時間と選び方にまとめています。日本クレジットカウンセリング協会のように、無料で任意整理や家計管理の改善を手伝う団体もあります。
車の購入のように、お金が必要な理由が決まっているときは、ブラックリストでも車は買える?で、借りずに手に入れる方法を整理しています。借りる前の確認は、お金を借りる前のチェックリスト|借りずに済む方法と危ない借り方も使えます。ローンやカードの審査がいつ通りやすくなるかは、ブラックリストの期間の早見表|延滞・債務整理・破産ごとの年数で、延滞や債務整理ごとの年数を確かめられます。
よくある質問
Q. 「ブラック歓迎」でも本当に貸してくれる会社はありますか?
登録を受けた貸金業者は、個人に貸すときに返済能力を調べ、指定信用情報機関の信用情報を使うことが貸金業法13条で義務づけられています。信用情報を見ないで貸すという宣伝は、この決まりと合いません。傷のある人に貸すかどうかは各社の判断で、「ブラックだから貸す」を売りにする業者のほうを疑います。
Q. 手数料を先に振り込めば審査なしで貸すと言われました。振り込んでよいですか?
振り込まずに、やり取りを止めます。貸す前に手数料、保証金、登録料などの名目で先に振り込ませる話は、登録を受けた業者かどうかを確かめられない相手とのやり取りになります。払う前に止めてください。すでに払ってしまったときは、振込みの控えとやり取りの記録を残して、警察か消費生活センターに相談します。
Q. すでに連絡を取って個人情報を伝えてしまいました。どうすればよいですか?
これ以上の連絡と送金をやめて、メッセージや振込みの記録を残し、被害の相談窓口に連絡します。金融庁は、違法なヤミ金融業者を利用しないよう呼びかけています。窓口は[闇金の被害は警察に相談できる?連絡が来たときの対応と相談先](/yamikin-higai-soudan/)にまとめています。
出典・参考にした公的な情報
- 貸金業法 第3条・第11条・第13条・第15条・第16条・第47条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 貸金業法のキホン/よくある質問(金融庁)
- 登録貸金業者情報検索サービス(金融庁)
- 登録貸金業者情報検索サービス(案内)(金融庁)
- SNS等を利用した個人間融資・給与ファクタリングへの注意喚起(金融庁)
- 後払い(ツケ払い)現金化への注意喚起(金融庁)
- 生活福祉資金貸付制度(厚生労働省)
- 生活困窮者自立支援制度(自立相談支援・家計改善支援)(厚生労働省)
- よくあるご質問(審査の結果や理由について)(株式会社シー・アイ・シー(CIC))
出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。