借金の返済を銀行に相談するには|銀行カードローンで伝える内容と文例
銀行カードローンの返済が苦しいときは、延滞する前に、契約している銀行へ「毎月の返済額を見直したい」と連絡します。 返済日を過ぎてから連絡するより、払えない見通しが立った時点で相談するほうが、選べる道が多く残ります。この記事では、相談の前に契約書面で確かめる点、銀行に頼めること、伝える内容と文例、相談しないまま延滞が続いたときに保証会社が代わりに払う流れを順に書きます。
相談の前に契約書面で確かめる3つのこと
銀行に電話する前に、契約時の書面か会員ページで次の項目を探します。数字がすぐ出ると、相談の話が進みます。
| 項目 | どこに書かれているか | 相談で使う場面 |
|---|---|---|
| 保証会社の名前 | 契約書面の「保証会社」欄、申込時の規定 | 延滞が続いたときに、請求元が変わる先を知る |
| 借入残高・利率・毎月の返済額 | 会員ページ、返済予定表 | 「いくら借りていて、いくらなら払えるか」を伝える |
| 期限の利益を失う条件、遅延損害金の率 | 規定の「期限の利益の喪失」「遅延損害金」の条項 | 何か月遅れると一括請求になるかを確かめる |
銀行が貸金業法の対象外であることも押さえておきます。貸金業法の「貸金業」からは、銀行など他の法律に特別の規定がある者が外れています(貸金業法2条1項)。金融庁のQ&Aでも、銀行・信用金庫の借入れは総量規制の対象外とされています。だからといって、借りた分を返さなくてよいわけではありません。銀行のカードローンにも、保証会社による保証が組み合わされる契約があり、金融庁などの資料では、貸金業者等のカードローン債務保証の残高が2024年度末で3.9兆円、保証会社が代わりに払った分の求償権の残高が同じ時点で3,063億円と示されています。自分の契約に保証会社がついているかは、書面で確かめます。
銀行に頼めること・頼めないこと
返済の相談は、まず契約している銀行のカードローンの窓口に電話します。公式ページで確かめられた窓口は次のとおりです(確認日 2026年10月24日。番号と受付時間は変わるので、電話の前に各行のページで確かめてください)。
| 銀行 | 返済の相談の窓口 | 公式ページで分かること |
|---|---|---|
| みずほ銀行 | 「カードローン相談専用ダイヤル」。平日の日中に受け付ける | 月々の返済に困ったときの窓口と明記。新規申込・商品内容は別のダイヤル |
| 三井住友銀行 | 「三井住友カードローンプラザ」。平日の日中に受け付ける | 「延滞してしまいそう」「延滞してしまった」ときも、まず電話で相談するよう案内 |
| 三菱UFJ銀行(バンクイック) | 会員ページ・契約書面で確かめる(公式の返済ページには、返済相談の専用窓口の記載がない) | 自動支払いの返済額は変更できない。翌日以降に返済するときは、毎回の返済額と遅延損害金の合計を確かめて入金する |
三菱UFJ銀行の案内にあるとおり、自動引き落としの金額そのものを下げる手続きがあるかどうかは、銀行と契約で違います。 カードローンの返済額や猶予の相談は、まず専用の相談窓口に電話し、応じてもらえるかを聞くことになります。ここにない銀行は、契約書面か会員ページの「返済についての相談」の欄で窓口を探してください。
| 頼むこと | 応じるか | 注意 |
|---|---|---|
| 毎月の返済額を下げる、返済期間を延ばす | 銀行の判断 | 完済までの利息の総額は増えやすい。変更後の総額を試算して聞く |
| 数か月の返済の猶予 | 銀行の判断 | 猶予中の利息の扱いは銀行ごとに違う。付くかどうかを確かめる |
| 追加の借入をしない(利用停止) | 止められる場合がある | 返済のために借り直すのを防ぐ。方法は会員ページで確認 |
| 元本や利息を減らす | 求めても応じるとは限らない | 弁護士・認定司法書士に頼む債務整理や裁判所の手続きの領域 |
返済額や期間の変更が成立すると、信用情報に表れることがあります。CICは開示報告書の経過状況に、和解・再契約などで支払条件が変わったことを「支払条件変更」として表示します。変更の同意書にサインする前に、信用情報にどう登録されるかを聞いてください。
伝える内容と、相談のときの文例
相談は、感情を伝えるより、数字を並べたほうが銀行の担当者に伝わります。次の6点を、メモに書いてから電話します。
- 契約者の氏名と、契約番号(会員ページか書面)
- 払えなくなった理由(収入の減少、病気、失業、他社借入の増加など)
- 現在の収入(手取り)と、毎月の生活費の合計
- 毎月、返済に回せる額(今の返済額より低い、実際に出せる額)
- 他社の借入先、残高、毎月の返済額
- 見通し(いつ収入が戻る見込みか、戻らない場合の対応)
文例:「カードローンの返済が、今月の○日の返済日から難しくなりそうなので、先にご相談します。手取りは月○万円で、生活費を引いて毎月返せるのは○万円です。現在の返済額(○万円)を、半年間だけ○万円に下げることはできませんか。ほかにお借入れが○社あり、全体の返済計画も作っています。」
話した内容と、担当者から伝えられた条件は、日時と担当者名を添えてメモします。電話で口頭の約束だけを受けると、後から「聞いていない」となることがあります。変更が決まったら、書面かメールで条件の確認を求めてください。
相談せずに延滞が続くと、保証会社の代位弁済へ進む
返済日に払えず、連絡もしない状態が続くと、一般に次の順で進みます。日数は契約と規定ごとに違うので、数字は規定の条項で確かめます。
- 銀行から、書面や電話で督促が来る
- 規定の条件に当たると、期限の利益を失い、残りの全額を一括で請求される(詳しくは消費者金融の滞納で一括請求が来たら|期限の利益の喪失とできること)
- 保証会社がついている契約では、保証会社が銀行に残額を支払う(代位弁済)。民法499条は、債務者のために弁済をした者は債権者に代位すると定めています
- 保証会社が、代わりに払った分を本人に請求する(求償)。請求元は銀行から保証会社に変わります
- 信用情報機関に、延滞や保証履行・代位弁済が登録される
信用情報については、CICは返済日から「61日以上または3か月以上」の遅れを異動として扱います。CICは、保証契約における保証履行が行われたものも異動に含めています。JICCは、返済状況の「延滞等」と、取引事実の「保証履行」を登録項目に挙げています。全国銀行個人信用情報センターも、代位弁済などの事実を取引情報に載せるとしています。登録の期間は機関ごとに違うため、ブラックリストの期間の早見表|延滞・債務整理・破産ごとの年数で確かめてください。
保証会社の請求の仕組みと、通知が届いたときの対応は代位弁済の通知が届いたら|保証会社から請求される仕組みと対応に書いています。保証会社の取立てに貸金業法21条が及ぶかは、保証会社の種類で変わるため、この記事では断定しません。通知の文面で請求元や金額を確かめるようにしてください。
相談しても返せないとき、次に取る手
銀行が応じない、応じても毎月の返済が払えない、ほかの借入と合わせて回らない、のどれかなら、次の順で動きます。
- 借入の全体を一覧にする。 銀行を含め全社の残高と返済額を出します。作り方は多重債務とは?複数の借金を抱えたときの整理の順番と相談先、延滞の前の連絡の順番はカードローンが返せないとき|延滞の前に業者へ相談する順番にあります。
- 公的な窓口に相談する。 財務局の多重債務相談窓口などでは、無料で借金全体の相談を受けています。番号と受付時間は借金の公的な相談窓口と受付時間にまとめています。
- 債務整理を検討する。 弁護士や認定司法書士が受任の通知を出すと、貸金業者が本人に電話や訪問で直接返済を求めることが禁じられます(貸金業法21条1項9号)。ただし、これは貸金業者が相手の場合の条文で、銀行の請求にそのまま当てはまるとは限りません。銀行の借入を整理の対象に含めたときに何が変わるか(毎月の返済額、利息の扱い、保証会社への影響)は、契約や手続きで違います。依頼前に、見積もりと一緒に説明を受けてください。
依頼先を選ぶなら、選ぶときは「面談で状況を聞いたうえで、整理の見通しと不利益を説明してくれるか」「報酬の額と算定方法を書面で出してもらえるか」「銀行の借入を対象に含めたときの扱いを説明してもらえるか」を確かめてください。認定司法書士は、1社ごとの債権が140万円以下の場合に代理できます。弁護士と司法書士の違いは債務整理は弁護士と司法書士どっち?140万円の線と選ぶときの確認点にまとめています。
よくある質問
Q. 銀行に返済の相談をしただけで、延滞として記録されますか?
延滞は、返済日に約束した額を払えなかったときに生じます。相談しただけで延滞になるわけではありません。ただし、返済額や期間の変更が成立すると、信用情報機関に支払条件の変更として表れることがあります。どう表れるかは機関ごとに違うため、変更に同意する前に、銀行の窓口で登録の有無を聞いてください。
Q. 保証会社が代わりに払ってくれたら、借金は消えますか?
消えません。保証会社が銀行に支払うこと(代位弁済)で、返済先が銀行から保証会社に変わります。保証会社は、代わりに払った分を本人に請求できます。請求を受けたあとも、分割の相談や債務整理の相談はできます。
Q. 銀行には、利息や元本を減らしてほしいと頼めますか?
頼むこと自体は自由ですが、銀行が応じるかどうかは銀行の判断で、応じるとは限りません。相談で現実的に頼みやすいのは、毎月の返済額の見直しや、返済期間の変更です。減額を求める手続きは、弁護士や認定司法書士に頼む債務整理や、裁判所を使う手続きになります。
出典・参考にした公的な情報
- 貸金業法 第2条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 貸金業法Q&A(銀行・信用金庫の借入れは総量規制の対象外)(金融庁)
- 民法 第499条・第501条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 多重債務者対策をめぐる現状及び施策の動向(第23回多重債務者対策に関する懇談会 資料1)(内閣官房・金融庁ほか)
- 信用情報開示報告書の表示項目の説明(株式会社シー・アイ・シー(CIC))
- 信用情報の登録期間(株式会社日本信用情報機構(JICC))
- 全国銀行個人信用情報センターについて(全国銀行協会)
- カードローン 相談専用ダイヤルの案内(2026年10月20日現在の表示)(みずほ銀行)
- カードローン ご返済について(ご返済に関するご相談窓口)(三井住友銀行)
- カードローン「バンクイック」のご返済方法(三菱UFJ銀行)
- 司法書士法 第3条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 裁判所法 第33条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。