カードローンが返せないとき|延滞の前に業者へ相談する順番
カードローンが返せなくなりそうなときは、返済日を過ぎる前に借入先へ連絡し、毎月の返済額か返済日の相談をするのが最初の一手です。会社によっては、アプリやマイページから支払約束日を登録できます。連絡せずに遅れが続くと、遅延損害金、利用の停止、信用情報への記録、残高の一括請求、裁判へと進み、選べる手が減っていきます。この記事では、延滞の前にできる相談の順番、延滞した後の流れ、銀行と消費者金融で窓口が違う点、債務整理の相談に切り替える目安を順に示します。
延滞の前にやる3つの順番
返済日までに余裕があるうちは、次の順で動くと、相談の中身が具体的になります。
- 今の借入れを確かめる。 会員ページか契約書で、残高・金利(実質年率)・毎月の返済額・次の返済日を書き出します。借入れが複数あるときは1社ずつ並べます。
- 払える額を出す。 手取りの収入から、家賃・光熱費・食費など削れない支出を引いた残りが、返済に回せる上限です。「今月は全額は無理だが、いくらなら払える」を数字で言えるようにします。
- 返済日の前に借入先へ連絡する。 返済日を過ぎてからではなく、前に連絡するほうが話は進みます。伝えるのは、払えない理由、払える額、払える日の3つです。
大手の消費者金融は、公式ページに返済が難しいときの入口を案内しています(2026年10月23日に各社の公式ページで確かめた内容。手続きの名前や画面は変わることがあるため、契約先の最新の案内を見てください)。
| 会社 | 公式ページに書かれている相談の入口 |
|---|---|
| アコム | マイページ・アプリの「返済日登録」で支払約束日を登録する。登録できないときはチャットまたは電話で相談する。返済日の変更を含めて相談を受け付けている |
| プロミス | 会員サービスの「ご返済にお困りの方」から返済予定日を登録する。登録すると予定日までは電話や郵送での連絡をしない(入れ違いはありうる)。返済額の相談も受け付けている |
| アイフル | 「返済日延期(今月のみ)」と「最低金額のみ返済」を案内している。返済日を延ばすと、延ばした日数に応じて遅延損害金がかかる |
どの会社も、返済日を動かしただけでは利息や遅延損害金がなくなるわけではありません。アイフルの案内にあるとおり、返済日を延ばした日数分は遅延損害金が発生します。連絡のときは、「いつまでにいくら払うか」を会社と確認し、その約束を守ることが大切です。
電話の例:「カードローンの返済が今月難しくなりました。今月は〇〇円なら〇日までに払えます。来月以降の返済額を見直したいので、相談できる方法を教えてください。」
相談の電話で聞くことは、次の4つに絞ると話が進みます。
- 返済日を延ばせる日数と、その間の遅延損害金がかかるか
- 毎月の返済額を下げられるか(下げた場合の完済までの期間と利息の総額)
- 変更が信用情報にどう登録されるか
- 約束した内容を、書面かメールで残してもらえるか
返済方法ごとの違い(口座振替の残高不足を含む)はカードローンの返済方法|ATM・振込・口座引き落としの違いにまとめています。
銀行と消費者金融で窓口が違う理由
カードローンの借入先は、貸金業法の登録を受けた貸金業者か、銀行かで法律上の扱いが分かれます。貸金業法2条1項は、銀行・信用金庫など他の法律に特別の定めがある者の貸付けを「貸金業」から除いています。金融庁のQ&Aも、消費者金融やクレジットカード会社のキャッシングは貸金業者にあたり、銀行・信用金庫は該当しないと説明しています。
| 比べる点 | 消費者金融・カード会社のキャッシング | 銀行カードローン |
|---|---|---|
| 貸金業法の対象 | 対象(登録が必要) | 直接の対象ではない |
| 総量規制(年収の3分の1) | 対象(貸金業法13条の2) | 対象外(金融庁Q&A) |
| 取立ての禁止行為(貸金業法21条) | 対象 | 直接は及ばない |
| 利息の上限(利息制限法)・出資法 | 適用される | 適用される(貸主を問わない) |
| 返済のことで困ったときの窓口 | 契約先に加え、日本貸金業協会の相談窓口 | 契約書の問い合わせ先。保証会社が付いていれば保証会社の案内も見る |
銀行カードローンでは、契約書に「保証会社」が書かれていることがあります。保証会社が付いている契約では、延滞が続くと保証会社が代わりに払い、以後の請求先が保証会社に移ることがあります。契約書の保証会社の欄は、延滞する前に見ておきたい場所です。
銀行カードローンで何を伝え、どの窓口に電話するかは借金の返済を銀行に相談するには|銀行カードローンで伝える内容と文例に書いています。
貸主の種類を問わず使えるのが、財務局の多重債務相談窓口や消費生活センターなどの公的な窓口です。番号と受付時間は借金の相談窓口はどこ?公的な窓口の番号・受付時間と選び方に載せています。
延滞した後に進む流れ
相談せずに遅れた場合、一般的には次の順で段階が進みます。日数は契約や会社で変わるため、目安として見てください。
- 返済日の翌日から: 遅延損害金がかかり(貸金業者の貸付けは年20%まで。利息制限法7条1項)、電話やメールで連絡が来ます。数日〜1か月のうちに追加の借入れが止まり、督促状が届きます(借入れが他人に分からない形で送る決まりです。貸金業法施行規則19条2項)。
- 61日以上または3か月以上の遅れ: CICの返済状況に「異動」と記録されます。
- その後: 期限の利益の喪失で残高の一括請求になり、保証会社や債権回収会社への移管、支払督促・訴状へ進みます。
日数ごとの詳しい表はカードローンの返済が1日遅れたら|遅延損害金と信用情報、消費者金融で書類が届く順と期限は消費者金融の滞納が続いたら|届く書類と期限を6つの段階で整理にあります。
取立ての電話や訪問は、正当な理由がなければ午後9時から午前8時までは禁じられています(貸金業法21条1項1号、施行規則19条1項)。勤務先への電話・訪問も、正当な理由がなければ禁止です(同項3号)。また、家族など借主以外の人に代わりの返済を求めることも禁じられています(同項7号)。これらは貸金業者が対象で、銀行には直接及びません。
時系列の全体は借金が返せないときに最初にやる5つのこと|放置した場合の流れもで説明しています。
債務整理の相談に切り替える目安
返済日の相談で時間を稼ぐだけでは足りないことがあります。次のいずれかに当てはまるなら、債務整理も含めて公的な窓口や弁護士・司法書士に相談する価値があります。
- 返済のために、別のカードローンやクレジットカードで借りた
- 毎月の返済額のうち、利息が半分以上を占めている
- 1回でも約束の日に払えず、翌月も払える見通しが立たない
- 借入先が複数あり、全社の返済額を足すと家計を超える
- 督促状、一括請求の書面、裁判所からの書類が届いた
利息の割合は計算で確かめられます。筆者の計算では、残高50万円・年18.0%のカードローンを毎月1万3,000円ずつ返す場合、最初の月の利息は7,500円で、返済額の約58%です。残高が減るまでは、払ったお金の半分以上が利息に消えます。完済までの期間の出し方はカードローンの返済シミュレーション|残高スライド方式の計算にあります。
債務整理には、任意整理・個人再生・自己破産・特定調停があり、借金の額や収入、守りたい財産で向き不向きが変わります。違いは債務整理の種類を比較|任意整理・個人再生・自己破産・特定調停の違いで比べられます。依頼先の弁護士と司法書士の違いは、認定司法書士が代理できるのは1社あたり140万円以下という法律の線があるため、債務整理は弁護士と司法書士どっち?140万円の線と選ぶときの確認点で確かめてください。
弁護士・司法書士に依頼して受任の通知が貸金業者に届いた後は、貸金業者が正当な理由なく電話や訪問で直接返済を求めることが禁じられます(貸金業法21条1項9号)。ただし、対象は貸金業者で、銀行・家賃・税金などには直接及びません。止まるものと止まらないものは債務整理の受任通知とは?督促が止まる仕組みと止まらない支払いで分けています。
依頼を考えるときは、事務所の登録を確かめ、面談で費用の総額と算定方法を書面で示してもらってから決めます。相談に持っていく書類は借金の相談に持っていく書類と準備|借入一覧と家計表の作り方でそろえられます。
よくある質問
Q. 返済日の前に連絡すれば、延滞にならないのですか?
連絡しただけでは、約束の返済日に入金がなかった事実は変わりません。ただ、プロミスは、登録した返済予定日までは電話や郵送での連絡をしないと案内しており、アコムにも支払約束日を登録する仕組みがあります。約束日に払えなかったときは、もう一度すぐに連絡してください。
Q. 銀行カードローンも、消費者金融と同じように相談できますか?
返済額や返済日の相談は、どちらの借入先にもできます。ただ、銀行は貸金業法の直接の対象ではないため、取立ての決まりや苦情の窓口が消費者金融とは違います。契約書に書かれた問い合わせ先に連絡し、財務局の多重債務相談窓口などの公的な窓口にも並行して相談しておくと整理しやすくなります。
Q. 返せないことは、家族や勤務先に知られますか?
督促状は、封をするなど借入れの事実が本人以外に分からない方法で送ることになっています。勤務先への電話や訪問も、正当な理由がなければ禁じられています。ただし、家族が保証人になっている契約や、裁判所の書類が届く段階に進むと、周りに伝わる場面が出てきます。
出典・参考にした公的な情報
- 貸金業法 第2条・第13条の2・第21条・第24条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 貸金業法施行規則 第19条(取立ての時間帯・督促状の送り方)(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 利息制限法 第7条(営業的金銭消費貸借の遅延損害金)(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 貸金業法Q&A(総量規制の対象・銀行カードローンの扱い)(金融庁)
- 信用情報開示報告書 表示項目の説明(返済状況の「異動」)(株式会社シー・アイ・シー)
出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。