消費者金融の滞納が続いたら|届く書類と期限を6つの段階で整理
この記事のもくじ
消費者金融の滞納が続くと、「督促 → 一括請求 → 債権回収会社への移管 → 支払督促や訴状 → 判決 → 給料や預金の差押え」の順に進むのが一般的です。この記事は、いま手元にある書類がどの段階のもので、いつまでに何をするかを見分けるための早見です。各段階の詳しい中身は、リンク先の記事に任せます。滞納の早い段階なら返済日や返済額の相談で収まることがあり、裁判所の書類が届いた段階でも、期限内に動けば選べる手が残ります。
段階1〜6で何が届き、いつまでに何をするか
| 段階 | 届く・起きること | 期限・この段階でできること |
|---|---|---|
| 1 滞納の初期 | 電話・SMS・督促状。遅延損害金(年20%まで)がつく | 期限は契約で違う。返済日・返済額の相談、支払約束日の登録 |
| 2 滞納が2〜3か月に及ぶ | 信用情報に「異動」が記録される(CICは61日以上または3か月以上の遅れ)。借入れの停止 | 払える額と日を決めて連絡。債務整理の相談 |
| 3 一括請求 | 期限の利益を失い、残りの全額を一度に請求される | 書面に支払期限がある。契約の条項と内訳を確かめ、分割の相談か債務整理へ |
| 4 債権回収会社へ | 債権が譲渡される、または回収を委託される。請求元の名前が変わる | 許可を受けた会社かを確かめる。時効の可能性の確認 |
| 5 支払督促・訴状 | 裁判所から書類が届く | 支払督促は送達から2週間で督促異議。訴状は呼出状の答弁書の期限 |
| 6 判決・仮執行宣言 | 債務名義ができ、給料・預金の差押えが可能になる | 差押えの範囲の確認。債務整理の申立て |
日数は契約と会社で変わり、段階を飛ばして進むことも、途中で止まることもあります。滞納の直後に起きることは借金を滞納するとどうなる?翌日から数か月後までの流れと時期に、1日遅れの遅延損害金の計算はカードローンの返済が1日遅れたら|遅延損害金と信用情報にあります。
段階1〜2:禁止されている取立てと、まず取れる手
消費者金融は貸金業者で、取立てには貸金業法21条の規制がかかります。正当な理由なく、午後9時から午前8時までの電話・FAX・訪問をすること、勤務先への電話や訪問をすること、家族など借主以外の人に代わりの返済を求めることは禁じられています(21条1項、施行規則19条1項)。督促状は、封をするなど借入れの事実が他人に分からない方法で送る決まりです(21条2項、施行規則19条2項)。
この段階でできることは3つです。
- 届いた書面を捨てずに、日付と金額を記録する。 後の段階で、請求の内訳と経過を確かめる材料になります。
- 払える額と日を決めて、会社に連絡する。 プロミスは「ご返済にお困りの方」から返済予定日を登録でき、登録した予定日までは電話や郵送での連絡をしないと案内しています(登録のタイミングによっては入れ違いで連絡が来ることがあるとも書かれています。2026年10月23日に公式ページで確かめた内容)。アコムも、マイページ・アプリの返済日登録とチャットでの相談を案内しています。
- 借入先が複数なら、全社の残高と返済額を一覧にする。 作り方は借金の相談に持っていく書類と準備|借入一覧と家計表の作り方にあります。連絡の文例は借金の返済ができないときの業者への連絡の仕方と伝える文例です。
届いた通知の文面で見る5つの場所
消費者金融から届く通知は、題名が「ご通知」「催告書」「お支払いのお願い」など会社ごとに違います。題名より、次の5か所を見ると、どの段階の書類かが分かります。
| 見る場所 | 何を確かめるか | 分かること |
|---|---|---|
| 差出人 | 会社名が契約した会社と同じか。変わっていたら、債権の譲渡や回収の委託の説明があるか | 段階4に入ったかどうか |
| 日付と期限 | 書面の日付、支払期限、振込先の指定 | 段階3の一括請求か、段階1の督促か |
| 金額の内訳 | 元本・利息・遅延損害金の別。残高全額か、遅れた分だけか | 期限の利益を失ったか |
| 根拠の書き方 | 「期限の利益」「全額」「債権譲渡」などの語があるか | 一括請求・移管の通知か |
| 裁判所の名と事件番号 | 差出人が裁判所か。事件番号と、期限の記載があるか | 段階5。期限が決まっている |
差出人が裁判所の書類は、書類に書かれた電話番号ではなく、裁判所の公式サイトの一覧で番号を自分で調べて、事件番号を伝えて問い合わせます。偽の書類に対する確認も同じ方法です。
段階3〜4:一括請求と債権回収会社
期限の利益を失い残額全額の一括請求が届いたときの読み方と対応は消費者金融の滞納で一括請求が来たら|期限の利益の喪失とできることに任せます。請求元が債権回収会社(サービサー)に変わった場合は、法務大臣の許可を受けた株式会社かを確かめ(サービサー法3条)、古い借金なら時効の確認も要ります。確かめ方は古い借金の請求が債権回収会社から来たら|時効と正規の会社の確かめ方にあります。請求元が変わっても貸金業法21条の規制は続きます(24条2項)。
段階5:期限が決まっている裁判所の書類
支払督促は送達を受けた日から2週間以内に督促異議を出さないと、債権者の申立てで仮執行宣言が付きます(民事訴訟法386条2項、391条)。仮執行宣言付支払督促への異議も送達から2週間の不変期間内で、異議だけでは強制執行は止まりません(393条)。訴状は、呼出状に書かれた答弁書の提出期限と期日を確かめます。書類の読み方と異議の出し方は裁判所から督促状が届いたら|支払督促か確かめて2週間以内にすることで、訴状が届いた場合の分割払いの話し合いはカードローンの返済滞納で裁判を起こされたら|答弁書と分割の話し合いで扱っています。
段階6:判決のあとに差押えへ進む前に
判決や仮執行宣言付支払督促は、強制執行ができる債務名義になります(民事執行法22条)。給料は、支払期に受けるべき額の4分の3が差押えを禁じられ、月払いなら禁止額の上限は33万円です(152条、同法施行令2条)。筆者の計算では、支払期に受けるべき給料(税金や社会保険料を引いた後の額)が月30万円なら、差押えできるのは4分の1の7万5,000円です。債権者が給料を取り立てられるのは、差押命令が債務者に送達された日から4週間を過ぎてからです(155条1項・2項)。
差押えになる前に取れる選択肢の一つが債務整理です。任意整理・特定調停・個人再生・自己破産の違いは債務整理の種類を比較|任意整理・個人再生・自己破産・特定調停の違いで比べられ、消費者金融の借入に特有の論点は消費者金融の任意整理のデメリットは?引き直し計算と受任通知の範囲にあります。
弁護士・司法書士に依頼して、受任の通知が貸金業者に届くと、貸金業者は正当な理由なく電話や訪問で本人に直接返済を求めることを禁じられます(貸金業法21条1項9号)。ただ、止まるのは貸金業者の直接の請求で、すでに裁判所が出した差押えなどは別の扱いです。止まるものと止まらないものは債務整理の受任通知とは?督促が止まる仕組みと止まらない支払いで分けています。弁護士と司法書士は、認定司法書士が代理できるのが1社あたり140万円以下という線があるため、借入額によって頼める範囲が変わります(司法書士法3条、裁判所法33条)。違いは債務整理は弁護士と司法書士どっち?140万円の線と選ぶときの確認点にまとめています。
依頼先を選ぶときは、事務所の登録を確かめ、面談で報酬の額と算定方法を書面で示してもらってから決めます。費用を払えるか不安なときは、法テラスの民事法律扶助が使える場合があり、流れは借金が返せないとき法テラスでできること|無料相談と費用立替の流れにあります。公的な窓口の番号は借金の相談窓口はどこ?公的な窓口の番号・受付時間と選び方で探せます。
よくある質問
Q. 消費者金融の返済を何か月滞納すると、裁判になりますか?
何か月で裁判、という決まりはありません。契約の条項、残高、滞納の状況、会社の方針で変わります。信用情報の「異動」の基準は61日以上または3か月以上の遅れですが、これは記録の話で、裁判の時期ではありません。督促状や一括請求の書面の日付と期限を、届いた順に記録しておくと、次の段階を見通せます。
Q. 督促が止まったら、借金は消えたのですか?
消えていません。連絡が減っても、請求する権利は残っています。債権が債権回収会社に移った、時効の期間を数えている、裁判の準備をしている、といった理由で連絡の形が変わることがあります。時効が成立しているかは、最後に払った日、裁判の有無などで変わるので、自分で判断せず、書面を持って専門家に確かめます。
Q. 家族や勤務先に、滞納を知られますか?
貸金業者は、督促状を封をするなど借入れの事実が本人以外に分からない方法で送ることになっていて、勤務先への電話や訪問も、正当な理由がなければ禁じられています。ただ、保証人がいる契約は保証人に請求が行きますし、給料の差押えまで進むと、会社に裁判所の書類が届きます。
出典・参考にした公的な情報
- 貸金業法 第21条・第24条(取立ての規制・債権譲渡)(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 債権管理回収業に関する特別措置法 第3条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 民事訴訟法 第382条・第386条・第391条・第392条・第393条・第396条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 貸金業法施行規則 第19条(取立ての時間帯・督促状の送り方)(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 司法書士法 第3条(e-Gov法令検索)/裁判所法 第33条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 民事執行法 第22条・第152条・第155条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 民法 第166条・第145条・第152条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 支払督促を受けた場合/仮執行宣言付支払督促を受けた場合/訴訟の相手方になった場合(民事事件Q&A)(裁判所)
- 信用情報開示報告書 表示項目の説明(返済状況の「異動」)(株式会社シー・アイ・シー)
- 利息制限法 第7条(営業的金銭消費貸借の賠償額の予定・年2割)(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 返済期日を過ぎてしまった場合はどうしたらいいですか?(返済日登録)(アコム株式会社(公式FAQ))
- 返済期日に遅れそうな場合はどうしたらいいか知りたい(返済予定日の登録)(プロミス(公式Q&A))
出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。