相談先と窓口 / Q&A

借金のLINE相談は使っていい?LINEでできることと面談の必要性

この記事のもくじ
  1. 借金のLINE相談でできること・面談で決まること
  2. 面談が求められる理由(日司連の指針と会長談話)
  3. LINEだけで契約が進みそうなときに確かめる5つの点
  4. LINE・メールで送る前に気をつけること

借金のLINE相談やメール相談は、予約、相談料や対応範囲の質問、借金の概要を伝えて相談先として合うかを確かめるところまでなら便利に使えます。一方で、どの手続きを選ぶか、いくら減る見込みか、費用の総額はいくらかは、面談で事情を聞き取ってからでないと決まりません。司法書士は受任する司法書士本人との直接の面談が原則と日本司法書士会連合会の指針が、弁護士は受任する予定の弁護士が自ら面談して聴くことを日本弁護士連合会の規程が定めています。LINEのやり取りだけで契約まで進みそうなときは、立ち止まって確かめる点があります。

借金のLINE相談でできること・面談で決まること

早見表:LINE・メールでできることと、面談で決まること
項目 LINE・メール 面談
相談の予約、日程の調整 できる —
相談料、対応している地域・手続きの質問 できる —
借入先の数・合計の見当を伝える できる 詳しく聞き取られる
必要な書類の案内 できる 不足を確かめる
どの手続きが候補か 目安まで 借金・資産・収入・生活の聞き取りの後に説明
いくら減る見込みか 決まらない 取引履歴をもとに見通しを説明
費用の総額 料金表の案内まで 社数と手続きが決まってから書面で
不利益(信用情報・家や車・保証人) 一般的な説明まで 自分の場合を説明
委任の契約 — 説明を受けてから

減る見込みがLINEで決まらない理由は、計算の材料がそろっていないからです。日本司法書士会連合会の借金の相談の説明では、司法書士は貸金業者から取引履歴を取り寄せ、利息制限法の利率で引き直して計算する、としています。銀行のローンや、利率がもともと利息制限法の範囲内の借入れでは減額が望めないこともある、とも書かれています。

面談が求められる理由(日司連の指針と会長談話)

日本司法書士会連合会は2025年に「債務整理事件の処理に関する指針」を定め、司法書士が債務整理の依頼を受けるときの決まりを示しました。LINE相談に関係するのは次の点です。

  1. 直接の面談:受任する予定の司法書士が、自ら依頼者と直接面談しなければならない。指針の「面談」は、受任する司法書士自身が対面で直接相談を行うことと定義されている(2条・4条1項)。
  2. オンラインは例外:依頼者に面談できない合理的な理由があり、かつ依頼者が希望する場合は、テレビ電話・ウェブ会議で面談できる。司法書士がこの方法に誘導したり強制したりしてはならない(4条1項ただし書・2項)。
  3. 面談の中身:借金・資産・収入・生活の状況を具体的に聞き取り、手続きと生活再建の見通しを説明する(4条3項)。
  4. 面談前の広告:面談より前に、過払い金の発生や債務の減額を期待させる表示をしてはならない(19条2項)。

会長談話(2025年4月25日)は、司法書士の都合によるウェブ面談は原則として認めず、広告の表示や司法書士の誘導で依頼者がウェブ面談を希望した場合も認められない、と説明しています。指針の解説は、合理的な理由の例として離島などで多額の交通費がかかる場合や災害で交通に問題がある場合を挙げ、一度も面談せずに受任して終える進め方は紛争の原因になりうるとしています。

ここまでは司法書士の決まりです。弁護士の事務所でも、担当の弁護士本人と話してから依頼するかを確かめます。日本弁護士連合会の規程は、受任する予定の弁護士が自ら債務者と面談して、債務の内容や資産・収入などの生活状況を聴くものとし(3条1項)、面談が難しい特段の事情があるときも、電話・書面・電子メールなどで事項を把握したうえで受任し(同条2項)、事情がやんだ後に速やかに面談するとしています。業務広告では、依頼を受けるときに弁護士と面談する必要があることを表示するよう努めるものとされています(18条2項)。オンライン面談の考え方は債務整理のオンライン面談で確かめることで詳しく扱っています。

LINEだけで契約が進みそうなときに確かめる5つの点

LINEで状況を送ったら、面談の前に「この内容で契約を」「この書類に署名を」と進む場合は、次の5点を確かめます。

  1. 相手は誰か:事務所の名前、資格者(弁護士・司法書士)の氏名を聞き、弁護士会や日本司法書士会連合会の検索で確かめる。司法書士なら簡裁代理権の有無も見る。
  2. 誰と話すのか:面談するのは受任する資格者本人か、事務員だけか。
  3. なぜオンラインなのか:自分から希望したのか、事務所から「LINEで完結します」と案内されたのか。
  4. 費用の書面があるか:報酬・実費・税の扱い・支払い方法・解約時の返金が書面で示されているか。
  5. 減額の数字が先に出ていないか:取引履歴もないのに「○割減る」「月○円になる」と言われていないか。

日本司法書士会連合会は、登記の依頼について資格のない者に頼んでしまうサインの一つに「メールや郵便のやりとりのみで、会ったことがない」を挙げています(債務整理を名指しした注意ではありません)。LINEだけのやり取りが続くこと自体を問題と決めつける必要はありませんが、上の5点がそろわないまま署名を求められたら、いったん止めて別の相談先に聞きます。「LINEで借金減額の診断」から始まる相談の仕組みは借金減額診断とはで、怪しい業者の見分け方は借金減額の詐欺を見分けるチェックリストで確かめられます。

文例:「契約の前に、担当される司法書士(弁護士)の先生と直接お話しできますか。費用の内訳も書面でいただきたいです。」

LINE・メールで送る前に気をつけること

最初のメッセージは、概要だけで足ります。送る内容と、送らないほうがよいものを分けておきます。

最初に送ってよいこと 面談まで送らないほうがよいもの
借入先の数、合計の見当 運転免許証・マイナンバーカードの画像
毎月の返済額と手取りの見当 クレジットカードの番号、ネットバンキングのID
延滞の有無、督促状や裁判所の書類の有無 家族の勤め先などの個人情報
希望する連絡の時間帯 —

家族と共有している端末やパソコンでは、通知の表示や受信箱から相談が知られることがあります。通知の表示を切る、連絡はLINEだけにしてほしいと最初に伝える、といった工夫は自分でできます。

文例:「借金の返済の相談です。カード会社と消費者金融で3社、合計は200万円ほどです。延滞は1社で1か月です。面談の予約をしたいので、空いている日時と相談料を教えてください。」

LINEで予約まで済ませたら、面談の流れは司法書士なら借金を司法書士に相談する流れ、弁護士なら借金を弁護士に相談する流れで確かめられます。女性の窓口から探したい人は女性が借金を相談するときの窓口も参考になります。

LINEで申し込める事務所に依頼するなら、選ぶときは事務所名と資格者の氏名・登録、受任する資格者本人との面談の有無、費用の総額を書いた書面、対応地域を確かめます。司法書士なら、1社ごとの借金が代理できる範囲(140万円以下)に収まるかも確かめます。

よくある質問

Q. オンライン(ビデオ通話)の面談は認められないのですか?

司法書士については、日本司法書士会連合会の指針が、依頼者に直接会えない合理的な理由があり、依頼者が希望する場合にテレビ電話やウェブ会議での面談を認めています。事務所の都合や広告での誘導でオンラインになる形は認めない、というのが会長談話の説明です。オンラインかどうかより、誰の事情でそうなったかを確かめます。

Q. LINEで送った借金の内容だけで、減る額を教えてもらえますか?

正確な見通しには、貸金業者から取り寄せる取引履歴と、それをもとにした計算が要ります。日本司法書士会連合会の指針は、面談より前に債務の減額を期待させる表示をしないよう司法書士に求めています。LINEで聞けるのは、相談先として合うかの目安までと考えます。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

債務整理はオンライン面談でできる?面談が求められる理由と確かめ方

借金減額診断とは?仕組みと使う前に知っておきたい注意点

借金を司法書士に相談する流れ|認定司法書士の確かめ方と範囲

借金減額の詐欺を見分けるチェックリスト|資格と事務所の確かめ方