信用情報の削除依頼はできる?誤った登録を訂正する手順
信用情報の削除依頼が認められるのは、記録が事実と違うときだけです。借りたお金を返せなかったという事実のとおりの記録は、CIC も JICC も訂正・削除できないと案内しており、登録期間が過ぎたときに自動で消えます。誤りがあるときは、機関ではなく登録元の会社に調べて直してもらうのが公式の手順です。
削除や訂正ができる記録とできない記録
最初に、自分の記録がどちらにあたるかを分けます。
| 記録の状況 | 訂正・削除 | 連絡先 |
|---|---|---|
| 延滞や債務整理が事実のとおり載っている | できない。登録期間が過ぎれば自動的に削除される | なし(期間を待つ) |
| 契約した覚えのない会社が載っている | 調べて誤りなら登録元が訂正する | 登録元の会社 |
| 完済したのに残高や延滞が残っている | 登録元が確認し、事実と違えば更新する | 登録元の会社 |
| 免責が確定したのに残高が残っている | 資料を出せば登録元が更新する | 登録元の会社 |
| 自分で申告した本人申告コメント | 期間の途中でも本人の申し出で削除できる | 該当の機関 |
CIC の案内は短く、「登録されている内容が事実であれば訂正・削除はできない」「事実と異なり心当たりがなければ、登録元のクレジット会社等に問い合わせ、調査の結果、誤りなら登録元が訂正または削除する」というものです。JICC も、登録内容が事実と異なる場合は会員会社が訂正すると案内しています。
破産の免責が確定した人には、特有の食い違いがあります。裁判所は債権者に免責を知らせないため、登録元が知らないままだと残高が残ることがあります。CIC も JICC も、免責の確定を証明できる資料をそろえて、登録元の会社に連絡するよう案内しています。
誤った登録を訂正してもらう手順
誤りだと思ったら、次の順で進めます。
- 開示で記録を取る:機関名と日付の入った開示報告書が、以後のやり取りの根拠になります。申込みの方法と手数料は信用情報の開示のやり方(CIC・JICC・KSC)にまとめています。
- 心当たりのない会社名は、社名変更を疑う:全国銀行個人信用情報センターは、合併や統合、社名変更で、契約したときと現在で金融機関名が違うことがあると案内しています。まず報告書に載っている会社に確認します。
- 誤りの中身を一文にする:「契約した覚えがない」「○年○月に完済済みなのに延滞が残っている」「金額や日付が違う」のどれかを、報告書の該当行に印をつけて決めます。読み方は信用情報の見方(開示報告書の「異動」や返済状況)で確かめられます。
- 登録元の会社に連絡する:契約書や完済の証明書、振込の明細、免責の確定を示す書類など、誤りを示せる資料を手元に置きます。
- 結果を書面かメールでもらう:電話だけで済ませず、いつ誰に何を伝えたかを控えます。
- 直ったかを再度の開示で確かめる:登録元が直しても、機関の記録に反映されるまでに更新の周期があります。待つ目安は完済したら信用情報はすぐ反映される?更新までの時期と確かめ方にあります。
登録元への依頼の文例です。
文例:「○月○日に開示した信用情報の記録のうち、○○の契約に、延滞(または残高)があると記載されています。私は○年○月○日に完済しており、完済証明書があります。記録の内容を調べ、結果を書面かメールでお知らせください。」
事実の確認を頼む文面なので、感情的な表現や、記録の消去だけを求める書き方は避けます。登録元は、調べたうえで事実のとおりなら記録を直せません。
登録元で解決しないとき
JICC は、登録元の会員会社に問い合わせても解決せず、誤った情報が登録されている可能性が高いときに、JICC を通じて登録元へ調査を依頼できると案内しています。期限は開示日から2か月以内で、窓口はサポートダイヤル(0570-055-955、平日10:00〜16:00、祝日・年末年始を除く)です。受付の時間は変わることがあるので、電話の前に JICC の公式ページで確かめてください。
CIC と全国銀行個人信用情報センターについては、同じ手順を公式の案内で確かめられませんでした。やり取りに行き詰まったら、契約や請求をめぐる相談を受ける公的な窓口があります。番号と受付時間は借金の公的な相談窓口と受付時間に書いてあります。登録元と争うことになり、損害の賠償や交渉が必要になれば、その先は弁護士の仕事です。
「ブラックを消せる」とうたう業者を避ける理由
「事故情報を消す」「ブラックリストを消去する」と持ちかける業者は、公式の仕組みと合わない説明をしています。そもそもブラックリストという名簿はなく、機関に残っているのは契約ごとの取引の記録です。次の点で見分けます。
| 業者の説明 | 公式の仕組み |
|---|---|
| 期間より早く記録を消せる | 事実のとおりの記録は、機関も訂正・削除しない。消えるのは登録期間が過ぎたとき |
| 機関に特別なルートがある | 訂正を受け付けるのは登録元の会社。機関は審査も記録の評価もしない |
| 新しい信用を作り直す、記録を白紙にする | 契約ごとの取引の事実が、期間が過ぎるまで残る |
| 前払いの手数料を払えば消す | 正しい記録を消すサービスは、公式の手続きにない |
他人の依頼を受けて、報酬を得て法律上の交渉などを業として行うことは、弁護士・弁護士法人でない者には原則として認められていません(弁護士法第72条)。誤りを正すだけなら、自分で登録元に連絡すれば足ります。すでに支払ってしまったときや、契約を迫られているときは、上の相談窓口の一覧にある消費生活センターに相談してください。
消せない記録とのつきあい方
事実のとおりの記録は、期間が過ぎるのを待つ形になります。いつ消えるかは、契約の終わった日と機関ごとの期間で決まるので、ブラックリストの期間の早見表と信用情報の回復までの期間と確かめ方で自分の契約に当てはめられます。
返済が終わったあとの解約や完済証明の扱いは、借金の返済が終わったらやることにまとめました。完済して契約を終わらせると、登録期間の起点が決まり、期限をはっきり数えられるようになります。
よくある質問
Q. 完済したあとで、記録を早めに消してもらうことはできますか?
記録が事実のとおりなら、期間の途中で消してもらう仕組みはありません。CIC は、登録内容が事実であれば訂正も削除もできないと案内しています。消えるのは、登録期間が過ぎて自動的に削除されるときです。期間は契約の種類と機関で違うので、自分の開示結果で確かめます。
Q. 自分で申告した記録(本人申告)は、自分で消せますか?
本人申告は、期間の途中でも本人の申し出で削除できるとされています。CIC は本人申告情報の保有を5年とし、本人の申し出があれば期間内でも削除できると案内し、JICC の本人申告コメントも削除依頼でその時点までとなります。ギャンブルなどを理由に自分で申告した貸付自粛は別の手続きで、全国銀行個人信用情報センターでは申告から原則3か月は撤回できません。
Q. 登録元の会社が調査に応じてくれないときはどうしますか?
JICC は、登録元で解決しないときの調査依頼を、開示日から2か月以内に受け付けています。CIC と全国銀行個人信用情報センターは、公式の案内で同じ窓口を確かめられませんでした。やり取りの記録を持って、消費生活センターなどの公的な窓口に相談します。
出典・参考にした公的な情報
- よくあるご質問「登録されている情報を訂正・削除することはできますか」(株式会社シー・アイ・シー(CIC))
- 同「破産の免責が確定した後の登録」(株式会社シー・アイ・シー(CIC))
- CICが保有する信用情報と保有期間(本人申告情報を含む)(株式会社シー・アイ・シー(CIC))
- よくあるお問い合わせ「心当たりがない場合や事実と異なる記載がある場合」(株式会社日本信用情報機構(JICC))
- 信用情報の内容と登録期間(株式会社日本信用情報機構(JICC))
- 開示報告書について(契約した覚えのない金融機関が載っているとき)(一般社団法人全国銀行協会(全国銀行個人信用情報センター))
- 弁護士法(第72条)(デジタル庁(e-Gov法令検索))
出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。