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家賃滞納分の分割払いをお願いするときの伝え方|大家への文例

この記事のもくじ
  1. 分割をお願いする前に決めておく3つの数字
  2. 電話での伝え方と、謝り方の文例
  3. メール・書面で残す文例と、一部だけ先に払うときの書き方
  4. 念書・合意書に書く項目
  5. 守れなくなりそうなとき・保証会社が入っているとき

家賃の滞納分を分割で払えるかどうかは、法律で決まっているのではなく、家主(貸主)との合意で決まります。だから、「いつまでに、いくら払えるか」を数字で示し、合意した内容を書面かメールで残すことが要点です。この記事では、電話とメール・書面の文例、念書や合意書に書く項目、分割の途中で守れなくなりそうなときの動き方を、順に示します。

分割をお願いする前に決めておく3つの数字

連絡する前に、紙1枚に次の3つを書いておきます。数字が決まっていないまま電話すると、相手の「いつ払えるの?」に答えられず、話が進みません。

決める数字 考え方 例(筆者の計算)
滞納の総額 家賃の月ごとの未払い額を足す。共益費・更新料・遅延損害金が入るかは請求書で見る 家賃8万円×3か月=24万円
今回すぐ入れられる額 生活費を削りすぎない額。借りて作らない 6万円
残りの月々の額と回数 残額÷回数。毎月の家賃とは別に払える額にする 残り18万円÷6回=月3万円

この例なら、分割の間は「毎月の家賃8万円+分割分3万円=11万円」を6か月続けることになります。ここが肝心で、分割は新しい月の家賃を払い続けることが前提です。月11万円が続けられない見込みなら、回数を増やして月の額を下げるか、公的な支援を先に使います(後半で触れます)。

払える額は、ぎりぎりで決めないでください。1回でも約束を破ると、次の相談がしにくくなります。家賃の滞納で起きることの全体像は、家賃滞納は何ヶ月で退去になる?月数の決まりはなく、解除と明け渡しの流れで見られます。

電話での伝え方と、謝り方の文例

最初の連絡は電話が早く、そのあとにメールか書面で同じ内容を残します。順番は「短いお詫び→事実→提案→確認」です。長い言い訳は要りません。家主や管理会社が知りたいのは、理由の詳しさよりも「いつ、いくら入るのか」だからです。

文例(電話):「〇号室の〇〇です。家賃の支払いが遅れていて、申し訳ありません。〇月分から3か月分、合計24万円が未払いです。今日〇日に6万円を振り込み、残りの18万円は〇月から6回に分けて、毎月〇日に3万円ずつ、当月の家賃とは別に払う形をお願いできないでしょうか。」

謝り方で気をつけたいのは3点です。

  1. 遅れた事実を、自分から先に言う。 督促されてからより、連絡してからのほうが、相手の受け止めが変わります。
  2. 理由は1〜2文にとどめる。 「〇月に収入が減り、再就職は〇月の見込みです」のように、今後の見通しがわかる形にします。
  3. 「できるだけ払います」で終わらせない。 日付と金額を言い切ります。

家主から「一括で払ってほしい」と言われたときは、その場で断らず、「今は一括が難しい状況です。それでも〇円は今日入れます。残りの時期を相談させてください」と、払える部分を先に示します。電話の最後には、「内容をメールでお送りします」と伝えておくと、書面に進みやすくなります。連絡の順番や公的な相談先を含めた全体の手順は、家賃滞納の相談先|大家・管理会社への連絡の仕方と公的な支援にあります。

メール・書面で残す文例と、一部だけ先に払うときの書き方

電話で話した内容は、その日のうちに文章で残します。あとで「言った・言わない」にならないようにするためです。

文例(メール・書面):「先ほどのお電話の確認です。〇月〜〇月分の家賃、合計24万円が未払いです。このうち6万円を〇月〇日に、下記口座へ振り込みます。残りの18万円は、〇月から〇月まで毎月〇日に3万円ずつ、毎月の家賃とは別にお支払いします。再就職の見込みは〇月です。お手数ですが、この内容でよいか、ご返信をお願いします。」

家主が「それでよい」と返信すれば、その返信がやりとりの記録になります。

一部だけ先に振り込むときは、何の支払いなのかを文章で添えます。

文例(一部入金):「〇月分の滞納分の一部として、6万円を〇月〇日に振り込みました。残りの18万円は先日お伝えした計画でお支払いします。」

振込明細は、画像か紙で保存します。家主側が受け取ったあと、どの月の分に充てたかは、領収書や入金のお知らせで確かめます。

念書・合意書に書く項目

口約束やメールだけで進めることもありますが、金額が大きいときや、保証会社が関わらないときは、紙の合意書にしておくと安心です。念書と合意書の違いは、念書が「私はこう約束します」と一方が差し出す文書になりがちなのに対し、合意書は貸主と借主の双方が署名し、同じ内容を確認する点にあります。家賃の分割では、合意書の形が向いています。

チェックリスト:分割払いの合意書に書く項目
項目 書く内容
当事者と物件 貸主・借主の氏名、物件の住所と部屋番号、賃貸借契約の日付
滞納額の内訳 〇月分〇円、〇月分〇円…と月ごとに書いて合計する
今回の入金 〇月〇日に〇円(すでに払った分は払った日付も)
分割の表 〇月〇日までに〇円、〇月〇日までに〇円…と全回分を並べる
毎月の家賃 分割とは別に、毎月の家賃も期日どおりに払うこと
振込先と手数料 振込先の口座、振込手数料をどちらが持つか
遅れたときの扱い 遅れたらどうなるか(一括請求か、連絡のうえ再相談か)を、書かれた文言のとおりに確かめる
日付と署名 作成日、双方の署名または記名押印、2通作って1通ずつ持つ

読むときに一番注意したいのは、「遅れたときの扱い」の欄です。家主側が「1回でも遅れたら、直ちに契約を解除できる」「残額を一括で請求できる」と書いた合意書を出してくることがあります。民法541条は、契約の解除に、相当の期間を定めた催告と、不履行が軽微でないことを求めています(家賃の滞納による解除も、この条文が出発点です)。合意書にこれと別の文言が入ると、署名したあとの遅れは、その文言を前提に扱われることになります。守れる条件か、読んで納得できる文言かを確かめてから署名します。

意味が分からない文言があるときは、署名の前に相談します。窓口の種類と受付時間は借金の相談窓口はどこ?公的な窓口の番号・受付時間と選び方から探せます。

守れなくなりそうなとき・保証会社が入っているとき

分割の途中で、「次の期日に払えない」と気づいたら、期日の前に連絡します。期日の後に連絡するのと、前に連絡するのとでは、相手の受け止めが違うからです。連絡の内容は、いまの状況、今回払える額、残りを払える時期の3つで、前の合意書に追記する形でまとめます。

収入が減った原因があるなら、分割の相談と並行して、自治体の自立相談支援機関に相談します。厚生労働省の案内では、家賃を払えないことも自立相談支援の対象の例に挙がっています。主たる生計維持者が離職・廃業後2年以内であることなどの要件(収入・預貯金・求職活動)を満たせば、住居確保給付金(原則3か月、延長は2回まで)で家賃相当額が家主に直接支払われる道もあります。制度の中身は、生活費が足りないときの公的な相談先|家計改善支援と住居確保給付金にまとめました。

賃貸契約に家賃保証会社がついているときは、保証会社が家主に立て替えたあと、請求先が保証会社に変わることがあります。その場合の分割の話は、家主ではなく保証会社とするので、家賃滞納で保証会社から督促が来たら|代位弁済後の請求と話し合いを先に見てください。

話し合いがまとまらず、鍵の交換や荷物の撤去を言われた場合の考え方は、家賃滞納で追い出しや鍵の交換をされたら?違法かの判断材料と相談先に書いています。

よくある質問

Q. 分割を断られたら、すぐ契約を解除されますか?

断られただけで契約が終わるわけではありません。解除には、相当の期間を定めた催告をして、その期間内に払われないことが必要で、不履行が軽微なときは解除できません(民法541条)。断られたら、払える額と日をもう一度示し、自治体の自立相談支援機関にも並行して相談します。

Q. 一部だけ先に振り込んでもよいですか?

振り込むこと自体は問題ありません。ただし、黙って入れると、何の支払いとして扱われたかで食い違いが出ます。振込の前後に「〇月分の滞納の一部として、〇円を〇日に振り込みます」とメールで伝え、振込明細を保存しておきます。

Q. 念書は自分で書いてもよいですか?

決まった書式はなく、自分で書くこと自体はできます。ただ、念書は片方だけが差し出す文書になりがちです。家主の署名も入る合意書の形にして、同じものを2通作り、1通ずつ持つほうが、あとで内容を確かめやすくなります。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

家賃滞納の相談先|大家・管理会社への連絡の仕方と公的な支援

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