税金の督促状の読み方|納期限の欄・届いた日にすること・偽物の見分け方
この記事のもくじ
税金の督促状は、納期限までに完納しなかった人へ、役所が出す正式な通知です。住民税・固定資産税・自動車税などの地方税は納期限後20日以内、国税は納期限から50日以内に出されます。届いたら、その日のうちに書かれた窓口へ連絡して、払う日と額を決めます。督促状を発した日から10日を過ぎると差し押さえができる状態になるため、読む場所と動く順番を先に押さえておきます。
督促状が出る時期は税の種類で違う
督促状の出る時期は、税の種類で違います。
| 税の種類 | 督促状を出す時期 | 納期の例 |
|---|---|---|
| 国税(所得税・消費税など) | 納期限から50日以内(国税通則法第37条) | 税目と申告で違う |
| 市県民税(個人の住民税) | 納期限後20日以内(地方税法第329条・第335条) | 普通徴収は6月・8月・10月・1月の中で条例が定める |
| 固定資産税 | 納期限後20日以内(同法第371条) | 4月・7月・12月・2月の中で条例が定める |
| 自動車税 | 納期限後20日以内(同法第166条) | 都道府県が課税し、納期は都道府県の条例で定める |
督促状のあとの差し押さえは、督促状を発した日から10日を過ぎても完納しないときにできます(国税徴収法第47条、地方税法第331条・第373条・第168条)。起点は届いた日ではなく、役所が出した日です。届いた時点で数日が過ぎていることがあります。日数の表と差し押さえの流れは税金の滞納で差し押さえはいつから?督促状から10日の流れと押さえられる財産にまとめています。 地方税の督促状には、督促手数料がかかる場合があります。手数料は条例で定める自治体があります(地方税法第330条ほか)。
督促状が届いたその日にすること
- 封筒の差出人を確かめる:税務署、都道府県税事務所、市区町村など、役所の名前を読む
- 書類の4つの欄を読む:税目、年度、金額、納付の期限
- 同封の納付書で払えるか考える:払える場合は、金融機関やコンビニなど、納付書に書かれた方法で払う
- 払えない場合は、納付の期限の前に窓口へ電話する
- 電話の内容をメモに残す:日付、担当者の名前、約束した額と日
3で払えるなら、それで済みます。払えないときが、4と5です。電話で伝えることは、払えない理由、払える月額、いつから払えるかの3つです。
文例:「令和○年度の自動車税の督促状を受け取りました。一括では払えませんが、毎月○円なら払えます。○月から分けて払う形を相談したいです。」
猶予や分割の条件は税金を滞納しそうなとき|納税の猶予の条件と申請・分割の考え方で整理しています。住民税の督促状の相談は住民税が払えないとき|分割と減免の相談・退職後の注意にあります。
督促状に書かれている欄の読み方
督促状は、見る場所が決まっています。次の表のとおりに読むと、電話で何を聞かれても答えられます。
| 欄 | 見ること | 窓口で確かめること |
|---|---|---|
| 税目・年度 | 住民税か固定資産税か、何年度分か | 複数の年度が並んでいないか |
| 納期限 | もとの納める期限 | 延滞金はこの日の翌日から数える |
| 督促状の日付 | 役所が出した日 | 10日の起点になる日 |
| 本税の額 | 税そのものの額 | 納付書の金額と合っているか |
| 督促手数料・延滞金 | 手数料の有無、延滞金の額 | 延滞金は払う日で増えるため、払う予定日の額 |
| 納付場所 | 金融機関、コンビニ、窓口 | 納付書がなくなったときの再発行 |
電話で分割を相談するときは、次の3つを聞きます。
- いつまでに第1回を払えばよいか
- 毎月の額と回数をどう決めるか(収支のメモを出すか)
- 分割の間、延滞金がどう計算されるか
この3つを聞いたら、返事の日付と担当者の名前をメモに書きます。分割の約束を守れなくなりそうなときは、遅れる前にもう一度連絡します。
督促状が何通も届いた・分割の約束中に届いたとき
税目や年度が違うと、督促状は別々に届きます。固定資産税と自動車税、去年分と今年分が重なっているときは、1通ずつ税目・年度・金額・日付を書き出し、合計でいくらかを窓口で確かめます。1通だけ払って安心せず、残りの通知の日付から数えて、どれが先に10日の期間に入るかを見ます。
すでに分割を相談して約束した税目の督促状が届いた場合は、約束した日付と担当者の名前のメモを手元に置いて、督促状の窓口に電話します。「分割の約束があるので、その分は約束どおり払っています」と伝え、督促状の扱いを聞きます。約束がまだ口頭だけなら、書面で残るかも聞きます。
文例:「○月○日に○○課の○○さんと、毎月○円を分けて払う約束をしました。今日、督促状が届いたので、約束との関係を教えてください。」
払ったのに督促状が届いたとき
督促状と行き違いに払ったことがあります。納付した日、金額、領収証書(または口座の記録)を手元に置いて、督促状に書かれた窓口へ問い合わせます。窓口が納付の記録を確かめて対応します。延滞金は、督促状が届く前の納期限の翌日から数えているので、督促状が届いたから増え始めるわけではありません。
偽の督促状・偽の連絡は、記載の番号にかけずに確かめる
本物の督促状は、役所が郵便で送る書類が基本です。国税庁は、国税の納付や差し押さえについて、SMS、メール、LINEで連絡することはないと示しています。URLつきの「未納税金のお知らせ」、ATMの操作を求める電話、口座を指定した振込みの要求は、偽物の可能性が高い連絡です。記載の電話番号にかけず、封筒や役所の公式サイトの番号で、国税なら最寄りの税務署、地方税なら市区町村・都道府県の納税課に確かめます。見分け方は督促状の詐欺を見分ける方法|架空請求か本物か確かめる手順、メールやSMSは税金滞納の督促メールは詐欺?SMS・メールの本物の見分け方で扱います。
ほかの支払いも見直す
督促状が1通届いたとき、ほかにも払えていない支払いがないか見直します。家賃、携帯代、国民健康保険料、カードの返済の遅れが重なっていることがあるからです。滞納の種類ごとの結果と払う順番は、家賃・税金・携帯代を滞納したらどうなる?支払いごとの結果と払う順番で1枚の表にしています。
よくある質問
Q. 督促状は、納期限の何日後に届きますか?
住民税・固定資産税・自動車税などの地方税は、納期限後20日以内に出すと法律に定められています(条例で別の期間を定める自治体もあります)。国税は、納期限から50日以内に出すものとされています。出す日の上限であり、届く日は郵便の事情でずれます。
Q. 督促状が届いたあと、いつまでに払えばよいですか?
督促状に書かれた納付の期限までに払います。法律上は、督促状を発した日から10日を過ぎても完納しないと、差し押さえができる状態になります。期限に間に合わないときは、期限の前に納税課か税務署へ連絡します。
Q. 払ったのに督促状が届きました。どうすればよいですか?
督促状と行き違いに払った場合があります。納付した日、金額、領収証書(または口座の記録)を手元に置いて、督促状に書かれた窓口へ問い合わせます。その場合は、窓口が納付の記録を確かめて対応します。
出典・参考にした公的な情報
- 地方税法 第166条・第168条・第329条・第330条・第331条・第335条・第371条・第373条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 国税通則法 第37条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 国税徴収法 第47条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 国税庁をかたった偽メールにご注意ください(国税庁)
出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。