相談先と窓口 / 制度解説

借金のカウンセリングとは?日本クレジットカウンセリング協会の相談

この記事のもくじ
  1. 借金のカウンセリングで受けられること
  2. 相談の流れと、受けられる条件
  3. 弁護士・司法書士に相談・依頼する場合との違い
  4. 協会のカウンセリングが合う人・ほかを先に考えたい人

借金のカウンセリングを無料で受けられる代表的な先が、公益財団法人 日本クレジットカウンセリング協会です。電話相談のあと、弁護士と家計の専門資格を持つカウンセラーが2人1組で面接し、希望すれば協会が債権者と交渉する任意整理まで手伝います。相談から任意整理まで費用はかかりません。ただし、返せる見込みがあることや本人が来所できることなど、受けられる条件があります。

電話番号と受付時間は、ほかの公的な窓口と一緒に借金の公的な相談窓口と受付時間の一覧に載せています。

借金のカウンセリングで受けられること

協会は、クレジットや消費者ローンの利用で多重債務に陥った人の相談に応じる公益財団法人です。協会の事業概要には、次の4つが並んでいます。

  1. 生活・債務・返済方法についての相談と助言
  2. 返済計画(弁済計画)の作成と、その計画を債権者に示すこと
  3. 返済計画を実行していく間の助言
  4. 自己破産・個人再生などの裁判所の手続きについての助言

協会のよくある質問では、任意整理を「業者と話し合って、支払能力に応じた新しい返済計画で返していくこと」と説明し、分割は通常3年間程度、5年間くらいの分割も十分可能としています。カウンセリングは多くの場合数回に及ぶ、とも書かれています。借金を返す方法だけでなく、家計の収支に合った返済計画を一緒に作るところが「カウンセリング」と呼ばれる理由です。

担当するのは、センター・相談室の所在地の弁護士会から推薦された弁護士カウンセラー(67名)と、消費生活アドバイザーなどの資格を持つアドバイザーカウンセラー(31名)です(いずれも令和8年4月現在、協会の公表)。面接は両者の2人1組で、法的な手続きの面と、生活を立て直すための家計の面の両方から助言を受けます。

相談の流れと、受けられる条件

流れ図:協会の電話相談から任意整理まで
  1. 多重債務ほっとラインに電話する(電話相談。内容に応じた助言、または別の相談先の案内)
  2. 必要に応じて、カウンセリング(面接相談)を予約する
  3. 協会から必要な書類が郵送で届く。記入して相談日に持参する
  4. センター・相談室に本人が来所し、2人1組のカウンセラーと面接する(数回に及ぶことが多い)
  5. 希望し、任意整理ができる場合は、協会が返済計画を債権者に示して交渉する
  6. 和解後は、計画どおりに返していく間も助言を受けられる

面接のカウンセリングを申し込める借金には、協会が示す条件があります。

協会が示す条件 意味の目安
消費者信用の利用で生じた借金 クレジットカード・消費者ローンなど
消費生活の必要から生じた借金 事業のための借入れは外れる
返す意思がある 返済する意思が前提。自己破産を考えている人にも、協会は破産を避けられる状況かを一緒に考えるとしている
減額や返済条件の緩和で返せる見込みがある 収入から計画的に返せる余地があること
本人がセンター・相談室に来所できる 体が不自由な人は相談できる

電話相談の前に、手元で次の数字をそろえておくと、条件に当たるかの話が早く進みます。

  • 借入先ごとの残高と毎月の返済額(カード会社・消費者金融・銀行のローンを分けて)
  • 手取りの月収と、家賃・光熱費などの毎月の支出の合計
  • 延滞の有無と、督促状や裁判所の書類が届いているか
  • 借入れの中に事業のためのものがあるか

文例:「カードローンとクレジットカードで4社、合計の残高と毎月の返済額をメモしてあります。協会のカウンセリングを受けられる状況か、相談したいです。」

協会のサイトは、相談内容の録音やSNSなどでの公開を固くお断りしています。また、2026年10月23日付の告知では、カウンセリングを希望する人が増えていて、予約から面談日まで1か月半〜3か月程度待つ状況で、予約できない人には電話相談で可能な範囲で対応するとしています。返済日が迫っている、督促状や裁判所の書類が届いているといった急ぐ事情がある人は、予約できる日を電話で聞き、間に合わなければ弁護士会・法テラス・司法書士会の相談も並行して考えます。

弁護士・司法書士に相談・依頼する場合との違い

協会のカウンセリングと、弁護士・認定司法書士への依頼は、どちらが上というものではなく得意な場面が違います。主な違いを並べます。

比較表:日本クレジットカウンセリング協会と弁護士・司法書士
比べる点 日本クレジットカウンセリング協会 弁護士 認定司法書士
費用 相談・面接・協会が行う任意整理まで無料 報酬と実費がかかる 報酬と実費がかかる
扱う手続き 任意整理。裁判所の手続きは助言まで 任意整理・自己破産・個人再生など(代理人) 1社140万円以下の任意整理の代理。破産・再生は書類作成
受けられる条件 返せる見込み・来所などの条件あり 事務所ごとに受ける範囲が違う 代理は1社140万円以下の範囲
受任通知と貸金業法 21条1項9号の通知の出し手に協会は挙がっていない 通知の出し手として条文に挙がる 通知の出し手として条文に挙がる
家計の助言 面接の柱の一つ 事務所により違う 事務所により違う

貸金業法21条1項9号は、借りた人が弁護士・司法書士に借金の処理を任せ、その旨を書面で通知した後に、貸金業者が正当な理由なく電話や訪問で返済を求め、直接求めないよう言われたのにさらに求めることを禁じています。条文が通知の出し手として挙げるのは弁護士・司法書士と裁判所です。督促や取立てがすでに強く、それを止める手当てを急ぎたいなら、弁護士・司法書士への相談を先に考える理由になります。弁護士に相談するときの段取りは借金を弁護士に相談する流れ、司法書士の場合は借金を司法書士に相談する流れで説明しています。手続きそのものの違いは債務整理の種類の比較が正本です。

協会のカウンセリングが合う人・ほかを先に考えたい人

協会の条件と仕組みから考えると、次のように分けられます。

協会のカウンセリングが合いやすい人

  • 収入はあり、返済の計画を組み直せば返していけそうな人
  • 家計の見直しも一緒に相談したい人
  • 費用をかけずに任意整理まで進めたい人

ほかの相談先も先に考えたい人

  • 事業の借入れがある人(協会の条件から外れる)
  • 収入から返していく見込みが立たない人(自己破産・個人再生の相談が中心になる)
  • 督促状・支払督促・訴状など、期限のある書類が届いている人
  • 借金の背景にギャンブルや買い物の依存がある人(借金の相談と並行して依存の相談先へ。ギャンブル依存症と借金の相談の窓口)

協会自身も、いわゆる「整理屋」(債務を整理すると広告して手付金をだまし取る業者)や、借入れの一本化をうたう勧誘への注意を呼びかけています。また、協会や似た名称をかたる連絡にも注意を促しています。協会に連絡するときは、届いたメールやはがきの番号ではなく、公的な窓口の一覧で確かめた番号を使います。家計の見直しから手をつけたい人は、赤字家計の立て直し方も合わせて読むと、面接の前に準備できることが分かります。

よくある質問

Q. 協会のカウンセリングは家族が代わりに受けられますか?

協会は、カウンセリングは本人が受けるのが原則としています。体が不自由で来所が難しい場合は、診断書や委任状があれば例外的に代理人が相談に来られる、と案内しています。家族が先に状況を聞きたいときは、電話相談で相談先の案内を受けるところから始められます。

Q. 近くにカウンセリングセンターがないときはどうすればいいですか?

協会は、近くにセンター・相談室がなくても多重債務ほっとラインに連絡するよう案内しています。電話相談で助言や別の相談先の案内を受けられます。面接に通うのが難しい場合は、地元の財務局や弁護士会・司法書士会の相談も並べて考えます。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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