借金300万円をおまとめローンでまとめる前に|返済額の試算
借金300万円をおまとめローンにすると、年12%で5年なら月の返済は約6.7万円、総額は約400万円、7年なら月約5.3万円・総額約445万円になります(筆者の計算)。200万円なら、年12%・5年で月約4.4万円・総額約267万円です。この記事では、金利と期間を変えた試算表、年収と手取りに対する負担の見方、自力で返せるかの目安、債務整理と比べる項目を説明します。
試算|200万円・300万円を金利と期間で比べる
元利均等返済・月利は年率÷12の概算です。手数料は含みません。新しい借入れを足さない前提です。
| 金利 | 5年(60回)月/総額 | 7年(84回)月/総額 | 10年(120回)月/総額 |
|---|---|---|---|
| 年8% | 約6.1万円/約365.0万円 | 約4.7万円/約392.8万円 | 約3.6万円/約436.8万円 |
| 年12% | 約6.7万円/約400.4万円 | 約5.3万円/約444.8万円 | 約4.3万円/約516.5万円 |
| 年15% | 約7.1万円/約428.2万円 | 約5.8万円/約486.3万円 | 約4.8万円/約580.8万円 |
200万円の場合は次のとおりです。
| 金利 | 5年(60回)月/総額 | 7年(84回)月/総額 | 10年(120回)月/総額 |
|---|---|---|---|
| 年8% | 約4.1万円/約243.3万円 | 約3.1万円/約261.8万円 | 約2.4万円/約291.2万円 |
| 年12% | 約4.4万円/約266.9万円 | 約3.5万円/約296.6万円 | 約2.9万円/約344.3万円 |
| 年15% | 約4.8万円/約285.5万円 | 約3.9万円/約324.2万円 | 約3.2万円/約387.2万円 |
表から分かることは2つです。
- 期間を5年から10年にすると、月は3割以上軽くなる。 300万円・年12%なら、約6.7万円が約4.3万円です。
- そのかわり、総額は100万円以上増える。 同じ条件で約400万円が約517万円です。10年に延ばすのは、利息を長く払う契約です。
借りる額が100万円以上なので、利息制限法の上限は年15%です(1条)。表の年15%は、法律の上限で借りた場合の計算になります。
年収に対する額と、手取りに対する負担
借入れが年収と比べてどれくらい大きいかは、まず年収に対する割合で見ます。
| 年収 | 300万円の借入れ | 200万円の借入れ |
|---|---|---|
| 300万円 | 年収と同じ額 | 約67% |
| 400万円 | 75% | 50% |
| 500万円 | 60% | 40% |
| 600万円 | 50% | 約33% |
総量規制(貸金業法13条の2)では、原則として、貸金業者からの借入れの合計が年収の3分の1までです。この枠に収めるなら、300万円には年収900万円、200万円には年収600万円が必要です。この水準に届かない場合でも、おまとめの例外に当たる契約なら借りられることがあります。例外の要件は銀行と消費者金融のおまとめローンの違い|総量規制との関係にまとめています。
次に、毎月の返済額が手取りのどれくらいを占めるかを見ます(年12%の例)。
| 手取り(月) | 300万円・5年(約6.7万円) | 300万円・7年(約5.3万円) | 200万円・5年(約4.4万円) |
|---|---|---|---|
| 20万円 | 33% | 26% | 22% |
| 25万円 | 27% | 21% | 18% |
| 30万円 | 22% | 18% | 15% |
| 35万円 | 19% | 15% | 13% |
自力で返せるかの目安
返済が回るかどうかを決める一律の基準はありません。次の見方は、筆者が表から作った目安です。
- 返済額が手取りの2割台までなら、他の支出を保てる余地がある。
- 3割を超えると、毎月の生活費を削るだけでは足りなくなりやすい。
- 返済期間を長くして割合を下げた場合は、総額がいくら増えるかを同じ表で見る。
- 借入れが年収の半分を超える場合は、収入が減ったとき(病気や失業)に返せるかも考える。
手取りと生活費から、毎月返せる額を出す手順は借金返済シミュレーションのやり方|利息と完済までの期間を計算にあります。200万円の返済期間の見方は借金200万円は返せる?手取り別の完済までの期間と選択肢にもあります。
試算を自分の数字で作る手順
表の数字は例です。自分の条件で出すときは、表計算ソフトの関数を使います。
- 借りる額(B1)、年率(B2)、返済回数(B3)を入力する。
- 月の返済額は、
=PMT(B2/12,B3,-B1)で出る(円未満は切り上げて考える)。 - 総額は、月の返済額×B3で出る。手数料があれば足す。
- 回数を60、84、120に変えて並べ、総額の増え方を見る。
- 手取りで月の返済額を割り、上の「手取りに対する負担」の表と同じ形にする。
金利を変えるときは、借りる額の区分に注意します。100万円以上なら上限は年15%なので、年18%などの試算は意味を持ちません。手数料は、名義を問わず元本以外に受け取る金銭として利息とみなされ、金利と合わせて上限の中に収まる必要があります(利息制限法3条)。試算に手数料を入れ忘れると、実際の総額より低く見えます。
債務整理と比べる材料
自力返済の目安を超える場合は、おまとめと債務整理を同じ項目で比べます。
| 比べる項目 | おまとめローン | 債務整理 |
|---|---|---|
| 手続きの相手 | 貸金業者・銀行(審査あり) | 借入先との交渉、または裁判所の手続き |
| 元本 | 減らない | 手続きの種類で異なる。小規模個人再生は、300万円の借金なら計画で払う総額の下限が100万円(筆者の計算。下記) |
| 月の返済 | 期間を延ばすと下がる | 手続きの内容で決まる。小規模個人再生の返済期間は原則3年、特別の事情があれば最長5年 |
| 信用情報 | 返済の履歴として残る | 手続きの種類に応じた登録がある |
| 費用 | 手数料 | 依頼先への報酬など。見積書と書面で総額を確かめる |
小規模個人再生の2つの数字は、民事再生法の条文から読み取れます。一つは返済期間で、再生計画の認可が確定した日から原則3年、特別の事情があれば5年を超えない範囲です(229条2項)。もう一つは、計画で払う総額の下限(最低弁済額)です。住宅ローンなどを除いた再生債権の総額が100万円以上500万円以下の範囲では、その下限は100万円で、300万円の借金でも200万円の借金でも同じ額になります(231条2項4号。筆者の計算)。ただし、これは下限の線で、実際に払う額は、持っている財産の価値や収入などで決まり、下限より高くなることもあります。使える人の条件(無担保の借金の総額が5,000万円以下で、継続的に収入を得る見込みがあること)もあり、自分が当てはまるかは弁護士・司法書士か裁判所に確かめます。
手続きごとの違いは債務整理の種類を比較|任意整理・個人再生・自己破産・特定調停の違いで、おまとめとの比較は借金のおまとめと債務整理はどちらがいい?返済額と影響で比較で確かめられます。まとめても月の返済が手取りの3割を超える、あるいは総額が増える場合は、債務整理を含めた相談の段階です。窓口は借金の相談窓口はどこ?公的な窓口の番号・受付時間と選び方に集めています。
まとめたあとに起きやすい失敗は、おまとめローンのデメリット|返済総額が増える場合と注意点で確かめます。
よくある質問
Q. 年収300万円でも、300万円のおまとめローンは組めますか?
年収の3分の1を超える貸付けは原則禁止ですが、要件を満たすおまとめは例外になります(貸金業法施行規則10条の23第1項1号の2)。ただし、例外は審査を免除する仕組みではありません。借入額が年収と同じ水準になるため、返済の見込みを厳しく見られると考えておきます。
Q. 200万円と300万円で、考え方は変わりますか?
計算は同じです。200万円なら月の返済は約3.5万〜4.4万円(年12%・5〜7年)で、300万円の約3分の2です。手取りに対する比率を出し、どちらでも、返済期間の延長で総額が増える点を見ます。
Q. 試算より金利が低い商品もありますか?
金利は商品ごとに違うため、表の8%や15%は目安の幅です。借りる額が100万円以上なら、利息制限法の上限は年15%です。実際の金利と手数料は、契約前に書面で確かめて、自分の数字で計算し直します。
出典・参考にした公的な情報
- 利息制限法 第1条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 貸金業法 第13条の2(総量規制)(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 貸金業法施行規則 第10条の23(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 民事再生法 第221条・第229条・第231条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。