おまとめローンのデメリット|返済総額が増える場合と注意点
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おまとめローンの最大のデメリットは、月の返済は軽くなっても、返済期間が延びて総額が増える場合があることです。ほかにも、まとめたあとに空いたカードの枠を使って借金が増える、遅れると残りの全額を一括で請求される、といった落とし穴があります。この記事では、150万円の例で総額がどう変わるかを計算し、デメリットを4つに分けて、避けるための確認点を説明します。
おまとめローンのデメリット一覧
| デメリット | 起きること | 確認すること |
|---|---|---|
| 返済総額が増える | 期間が延びて利息を払う期間が増える | 契約前に、返済回数×月の額+手数料を出す |
| 借金が増える | 返し終えた枠を使い、元のカードで借りる | カードの解約・枠の減額 |
| 一括請求のリスク | 延滞が続くと、残りの全額を請求される | 契約書の期限の利益の条項 |
| 手数料・審査の負担 | 新しい契約に費用がかかる、審査に通らないことがある | 手数料を含めた総額、審査の仕組み |
返済期間が延びて総額が増える例
3社から合計150万円を借りていて、金利が平均年18%、残り36回で返しているとします。月の返済は約5.4万円、総額は約195.2万円です(筆者の計算。元利均等返済・月利は年率÷12の概算)。これを年14%のおまとめローンにしたとき、返済期間で総額がどう変わるかを示します。
| まとめた後の返済期間 | 月の返済 | 返済総額 | 今のまま(約195.2万円)との差 |
|---|---|---|---|
| 今のまま(年18%・36回) | 約5.4万円 | 約195.2万円 | — |
| 年14%・36回(3年) | 約5.1万円 | 約184.6万円 | 約10.7万円減る |
| 年14%・60回(5年) | 約3.5万円 | 約209.4万円 | 約14.2万円増える |
| 年14%・84回(7年) | 約2.8万円 | 約236.1万円 | 約40.9万円増える |
| 年14%・120回(10年) | 約2.3万円 | 約279.5万円 | 約84.3万円増える |
| 手数料は含まない。手数料がかかる場合は、その額がさらに加わる。 |
金利が年18%から年14%に下がっても、期間が60回以上になると総額は増えます。月の返済が約5.4万円から約2.3万円に下がる一方で、10年間では約84万円多く払う計算です。
この例は、法律の例外の要件とも関係します。年収の3分の1を超えても貸せるおまとめの型(貸金業法施行規則10条の23第1項1号の2)の要件は、新しい金利が今の金利を上回らないこと、残高が段階的に減ることなどで、返済総額が増えないことは要件に入っていません。つまり、例外に当たる契約でも、期間が延びて総額が増えることはありえます。総額が増えるかどうかは、契約を結ぶ前に自分で計算して確かめます。式は借り換えとは?金利・手数料・返済期間で損得を判断する方法にあります。
なお、利息制限法の上限は、同じ貸主から同時に借りる分や既存の残高を合算した元本で区分が決まります(5条)。50万円ずつ3社から借りていれば各社で上限は年18%ですが、150万円を1本にすると上限は年15%になります(1条)。まとめた契約の金利は、この上限の中でなければなりません。
まとめたあとにカードを使って借金が増える失敗
おまとめローンで返済に使った借入れのカードやキャッシングの枠は、解約しない限り、使える状態で残る場合があります。枠が残っていると、次のように借金が増えます。
- おまとめで150万円を月約3.5万円(年14%・60回)で返すことにする。
- 毎月の生活費が足りず、元のカードで50万円を借りる(年18%・36回なら月約1.8万円)。
- 返済の合計が約5.3万円になり、まとめる前の約5.4万円とほぼ同じ水準に戻る。借金の総額は200万円に増えている。
数字は筆者の計算です。まとめるだけでは、借金は減りません。減るのは、新しく借りない場合に限ります。防ぐ方法はおまとめローン後にまた借りるのを防ぐ|カードの解約と管理の仕方にあります。
手数料・審査・信用情報の負担
おまとめの契約には、利息以外の負担もあります。
- 手数料。 契約手数料や保証料などがある商品では、総額に足して比べます。礼金・手数料・調査料など、名義を問わず元本以外に債権者が受け取る金銭は利息とみなされ、上限金利の計算に入ります(利息制限法3条。業として行う貸付けで除かれる費用は6条2項に限定列挙)。
- まとめられない借入れが残る。 家賃、税金、個人からの借入れ、銀行のローンなどは、総量規制のおまとめの例外(施行規則10条の23第1項1号の2)では、返す債務に含められません。まとめたあとも、別の返済が続きます。
- 審査に通らない場合がある。 通らないと、まとめる前の借入れがそのまま続きます。審査で見られる項目はおまとめローンの審査に通らないときに考える次の手と危ない業者にあります。
- 信用情報の記録が増える。 新しい契約が登録され、返済の遅れがあればその記録も残ります。
延滞したときの一括請求
おまとめローンの契約書には、返済に遅れたときの扱いが書かれています。貸金業者は、契約のときに、返済方式、返済期間・回数、遅延損害金の定めなどを記載した書面を渡す義務があります(貸金業法17条)。
- 遅延損害金。 業として行う貸付けでは、遅延損害金(賠償額の予定)の上限は年20%です(利息制限法7条)。実際の率は契約書で確かめます。
- 一括請求。 遅れが続くと、分割で返す権利を失い、残りの全額を一括で請求される条項が使われることがあります。条項は契約書の「期限の利益」の欄にあります。
「おまとめローンを一括請求された」という場面では、届いた通知の次の点を先に見ます。
- 請求書面にある請求額の内訳(元金・利息・遅延損害金)と、支払期限の日付。
- 契約書の「期限の利益」の条項と、自分の遅れの日数や回数。
- 通知に書かれた連絡先が、契約した会社、または債権を譲り受けた会社のものか。
通知を放置せず、まず借入先に連絡して、分割で払う方法があるかを尋ねます。応じるかどうかは会社の判断です。
文例:「一括請求の通知を受け取りました。内訳を確認したいです。月々の分割で返す方法がないか、相談させてください。」
一括請求が届いたあとにできることは、消費者金融の滞納で一括請求が来たら|期限の利益の喪失とできることにあります。そこに至る前に、遅れそうだと分かった時点で、借入先に返済日や額の相談をします。番号と受付時間は借金の相談窓口はどこ?公的な窓口の番号・受付時間と選び方で確かめます。
デメリットを避けたい人の確認点
- 総額(返済回数×月の額+手数料)が、今のまま払う総額より小さいか。
- 返済期間を、今の残りの回数に揃えて比べたか。
- 返し終えた借入れの枠を、解約または減額したか。
- 月の返済額に、生活費の不足分を借りる前提が入っていないか。
- 300万円前後など金額が大きい場合は、自力で返せる見込みの目安を持っているか。目安は借金300万円をおまとめローンでまとめる前に|返済額の試算にあります。
おまとめの仕組みと条件はおまとめローンとは?借金をまとめる前に確かめる5つの条件で確かめられます。
よくある質問
Q. おまとめローンをすると、信用情報に影響しますか?
新しい契約を結んだ情報は、貸金業者から指定信用情報機関に提供されます(貸金業法41条の35)。返済を続けていれば、記録は返済の履歴として残ります。遅れがあれば、その記録も残ります。登録される内容と期間は、機関の公式ページと自分の開示結果で確かめます。
Q. おまとめローンで払えなくなったら、どうなりますか?
契約に決められた返済日に遅れると、遅延損害金がかかり、さらに続くと残りの全額を一括で請求する条項が使われることがあります。条項の有無と内容は、契約書の「期限の利益」「遅延損害金」の欄で確かめます。遅れそうな段階で、早めに借入先か公的な窓口に連絡します。
出典・参考にした公的な情報
- 貸金業法施行規則 第10条の23(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 利息制限法 第1条・第5条・第7条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 貸金業法 第17条(契約時の書面)・第41条の35(信用情報の提供)(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。