借金の基本・返せないとき / 制度解説

借金の利息の計算方法|日割り計算と返済額に占める利息の割合

この記事のもくじ
  1. 借金の利息は「残高×年利÷365×日数」で出す
  2. 毎月の返済額のうち利息に回る割合
  3. 明細から利息と元本を読み取る手順
  4. 利息を減らすには「残高」と「日数」を減らす

借金の利息は、借りている残高に年利をかけ、1年の日数で割って、借りていた日数をかける「日割り」で計算するのが基本です。たとえば残高50万円・年18%なら、30日分の利息は約7,397円になります(筆者の計算)。この記事では、この式の使い方と、毎月の返済額のうち利息と元本にいくらずつ回っているかを、明細から読み取る方法を説明します。

借金の利息は「残高×年利÷365×日数」で出す

年利(実質年率)は、1年間借りたままにしたとき、残高の何%が利息になるかを示す数字です。実際の返済は1か月前後ごとに来るので、年利を365で割って1日あたりの率にし、そこに日数をかけます。うるう年は366日で割ると定めている契約もあります。

法律も金利を日割りで考えています。出資法5条は、刑事罰の線を「年109.5%」と書いたうえで、同じ線を「1日あたり0.3%」とも書いており、うるう年は年109.8%になると定めています。0.3%に365日をかけると109.5%、366日なら109.8%で、年利と1日あたりの率が日数で結びついていることが条文から読み取れます。

自分の借金で計算する手順は次のとおりです。

  1. 契約書か会員ページで「貸付けの利率(年率)」を探す。貸金業者は契約のときに渡す書面に利率を書くことになっています(貸金業法17条)。
  2. 前回の返済のあとに残った元本(残高)を確かめる。
  3. 前回の返済日から今回の返済日までの日数を数える。初日を数えるかどうかは契約の定めに従う。
  4. 残高×年利÷365×日数を計算する。円未満を切り捨てるか四捨五入するかも契約で決まる。

たとえば残高30万円・年18%で、前回から31日たっていれば、300,000×0.18÷365×31で約4,586円です。同じ残高でも30日なら約4,438円で、月の長さだけで利息が150円ほど変わります(いずれも筆者の計算・円未満切り捨て)。

早見表:残高と年利ごとの利息(筆者の計算・円未満切り捨て)
残高 年利 30日分の利息 31日分の利息
10万円 年18% 1,479円 1,528円
30万円 年18% 4,438円 4,586円
50万円 年18% 7,397円 7,643円
100万円 年15% 12,328円 12,739円
200万円 年15% 24,657円 25,479円

年利は利息制限法の上限の区分に合わせた例。自分の利率は契約書で確かめ、表の数字に「自分の年利÷表の年利」をかけると目安になる。

自分の年利が法律の上限の内側かどうかは、借金の金利の上限を利息制限法と出資法の早見表で確かめる記事にまとめています。この記事では計算の仕方だけを扱います。

毎月の返済額のうち利息に回る割合

毎月の返済額が決まっている借金では、払ったお金がまず利息に充てられ、残りが元本を減らします。民法489条も、元本・利息・費用を払う必要があるのに全部には足りない額を払ったときは、費用、利息、元本の順に充てると定めています。つまり利息が大きい間は、返しても元本はあまり減りません。

残高50万円・年18%の借金を、30日ごとに毎月13,000円ずつ返す場合で見てみます(筆者の計算・円未満切り捨て)。

回 返済前の残高 利息 元本に回る額 返済額に占める利息
1回目 500,000円 7,397円 5,603円 約57%
2回目 494,397円 7,314円 5,686円 約56%
3回目 488,711円 7,230円 5,770円 約56%

3回で39,000円を払っても、残高は482,941円で、減ったのは17,059円だけです。残高が減るにつれて利息の割合は少しずつ下がりますが、この例では半分以上が利息という状態がしばらく続きます。完済まで何か月かかるかを出したいときは、借金返済シミュレーションのやり方で残りの回数と利息の総額を計算できます。

返し方の方式によって、利息の割合の動き方は変わります。

  • 元利定額:利息と元本を合わせた返済額が一定。初めは利息の割合が大きく、後になるほど元本の割合が増える。
  • 元金定額:元本に回る額が一定で、そこに利息が上乗せされる。初めの返済額が大きく、だんだん小さくなる。
  • 残高スライド:残高の区分ごとに毎月の返済額が決まる。追加で借りたり返したりして区分が変わると、返済額も変わる。

自分の契約がどの方式かは、契約書の「返済方式」の欄に書かれています。

明細から利息と元本を読み取る手順

貸金業者は、返済を受けたときに、受け取った額と、そのうち利息・遅延損害金・元本にいくらずつ充てたかを書いた受取証書を渡すことになっています(貸金業法18条1項)。預金口座への払込み(振込など)で払った場合は、払った人が請求したときに交付される決まりです(同条2項)。会員ページの利用明細や取引の記録に、同じ内訳が出ていることもあります。

明細を見るときは、次の順で確かめます。

  1. 「返済額」「利息」「元金充当額(元本)」「返済後の残高」の4つの欄を見つける。
  2. 利息の欄を、前回の残高×年利÷365×日数で検算する。
  3. 元金充当額÷返済額で、返済のうち元本に回った割合を出す。
  4. 返済後の残高が「前回の残高−元金充当額」になっているかを見る。

検算が合わないときに疑う点をチェックリストにしました。

  • 日数の数え方(初日を含むか、休日で返済日が後ろにずれたか)
  • 前回の返済のあとに追加で借りて、途中から残高が増えていないか
  • 返済日を過ぎて、遅延損害金が別に計算されていないか
  • ATMの手数料が返済額から差し引かれていないか

ATMの手数料は、貸金業者の貸付けでは、取引額1万円以下なら110円、1万円を超えるなら220円までなら利息とはみなされない、と政令で決まっています(貸金業法12条の8第2項、貸金業法施行令3条の2の3)。少額をATMで何度も返すと、手数料が利息とは別に引かれて、元本の減り方が計算より小さく見えることがあります。

利息を減らすには「残高」と「日数」を減らす

式が残高×年利×日数なので、利息を減らす方法は、残高を減らすか、高い率の日数を短くするかのどちらかです。

  • 残高を減らす:約定の返済額に上乗せして返すと、その分の元本に利息がかからなくなる。年18%なら、10万円を早く返すだけで30日あたり約1,479円の利息が減る(筆者の計算)。減り方の詳しい計算は借金の繰り上げ返済で利息が減る仕組みに、全額を返すときの手順は借金を一括返済するときの申し込み方と注意点に書いています。
  • 追加で借りない:返したあとに借りると、残高が元に戻り、利息もまた同じだけかかる。
  • 遅れない:返済日を過ぎると、利息ではなく遅延損害金がかかる。貸金業者などの貸付けでは、遅延損害金は年20%を超える部分が無効とされている(利息制限法7条1項)。延滞したときの計算は借金の延滞金(遅延損害金)の上限と増える仕組みで扱っています。
  • 率の高い借金から減らす:複数の借金があるなら、同じ額を返しても、年利の高い借金の残高を減らすほうが減る利息は大きい。

計算してみて「毎月の返済の大半が利息で、残高がほとんど動かない」と分かったら、返し方そのものを見直す合図です。返す順番や家計の見直しは、借金の返済計画の立て方から始めると、借入先ごとの数字を一枚の表にまとめられます。

よくある質問

Q. 借金の利息の相場はどれくらいですか?

相場として決まった数字はなく、利率は契約ごとに決まります。上限は利息制限法で、借りた元本が10万円未満なら年20%、100万円未満なら年18%、100万円以上なら年15%です。相場を探すより、自分の契約書の利率をこの区分と並べて見るほうが確かです。

Q. 返済日より前に払うと、その回の利息は減りますか?

日割りで計算する契約なら、前回の返済日から入金日までの日数が短くなるぶん、その回の利息は少なくなります。ただ、返済日より前の入金を「その月の返済」とみなすか「追加の返済」とみなすかは会社の決まりで違います。入金する前に会員ページか電話で扱いを聞いておくと、返済日に二重に払う心配がなくなります。

Q. 明細の利息と自分の計算が合わないときは?

まず日数の数え方と、計算に使った残高が「前回の返済のあと」のものかを見直します。それでも差があるときは、途中の追加の借入れ、遅延損害金、別に引かれた手数料がないかを明細で探します。どの期間にどの率をかけたのかは、取引の記録を会社に出してもらえば確かめられます。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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