生活費が足りないときにまず確かめること|借りる前の5つの手
生活費が足りないとき、借りる前に確かめたい手は5つあります。①支払い先に期限の猶予や分割を相談する、②受け取れる公的な給付がないか確かめる、③社会福祉協議会の貸付を相談する、④使っていない物を売る、⑤急がない支出を先送りする、です。カードローンやキャッシングは、すぐ手元にお金が入る代わりに利息がかかり、翌月からの生活費をさらに減らします。どの手が使えるかは「いつまでにいくら要るか」で変わるので、まず急ぎ度で見てください。
生活費が足りないときに先に確かめる5つの手
| いつまでに要るか | まず試す手 | 理由 |
|---|---|---|
| 今日・明日 | ④不要品の売却、⑤支出の先送り | 手続きなしで、その日のうちに動かせる |
| 1〜2週間以内 | ①支払いの猶予の相談 | 出ていくお金を後ろにずらせば、借りる額を減らせる |
| 1か月前後 | ③社会福祉協議会の貸付 | 審査と書類の準備に時間がかかる |
| 収入が減った状態が続く | ②公的な給付、③貸付、家計の相談 | 一時しのぎではなく、毎月の不足を埋める仕組みが要る |
5つの手は組み合わせて使います。たとえば今月の家賃と税金が払えないなら、税金は猶予を相談し、家賃は住まいの給付を確かめ、食費は不要品の売却でつなぐ、という具合です。
支払いの猶予や分割を相談する
借りる前に、出ていくお金の期限をずらせないかを確かめます。税金と社会保険料には、法律で決まった猶予や免除の仕組みがあります。
- 国の税金:病気やけが、事業の休止・廃止などで一度に納められないとき、申請により1年以内の範囲で納税の猶予を受けられることがあり、猶予の期間中は分割で納める形をとれます(国税通則法46条)。相談先は税務署の徴収の担当です。
- 住民税など地方の税金:同じような事情で、申請による徴収の猶予があります(地方税法15条)。分割の回数や必要な書類は自治体ごとに違うので、市区町村の税務課・納税課で確かめます。
- 国民年金の保険料:所得に応じた全額・一部の免除や納付猶予があり、失業した場合の特例もあります(日本年金機構)。
カードローンなど借入れの返済日も、多くの会社が会員ページや電話で返済日の相談を受けています。払えないまま期日を過ぎるより、前に連絡する方が取れる手は多くなります。伝え方は返済できないときの業者への連絡の仕方と文例に載せています。
公的な給付と社会福祉協議会の貸付
返さなくてよい給付と、低い金利の公的な貸付があります。
住居確保給付金(給付):離職・廃業から2年以内の人や、本人の責任によらず収入がそれと同じ程度まで減った人が対象で、収入と預貯金が基準以下なら、家賃の一定額が自治体から家主に直接支払われます。支給期間や金額の上限、求職活動などの条件は生活費が足りないときの公的な相談先にまとめました。条件は見直されることがあるので、申請の前に住んでいる地域の自立相談支援機関で今の要件を確かめてください。
傷病手当金(給付):会社員などで健康保険に入っている人が、病気やけがで働けず給料が出ないとき、4日目から受け取れる給付です(健康保険法99条)。
生活福祉資金(貸付):窓口は市区町村の社会福祉協議会で、所得の少ない世帯や高齢者・障害者のいる世帯が対象です。急ぎの生活費には、10万円以内で無利子の緊急小口資金があります。返せる見込みがあるかを見て貸付けが決まり、資金ごとの限度額や返す期間はお金を借りるなら公的機関から?生活福祉資金の対象と窓口の表にあります。制度の窓口全体は生活費が足りないときの公的な相談先で確かめてください。
不要品の売却と支出の先送り
今日・明日のお金が要るときは、手元の物と出ていくお金の順番で調整します。
- 使っていない家電・ブランド品・ゲーム機などを、リサイクル店やフリマで売る(フリマは入金まで日数がかかる)
- 定期購入・定額サービスを止めるか、一時停止する
- 急がない買い物・通院以外の予定の出費を来月に回す
- 冷蔵庫と棚にある食材で1週間の献立を組み、買い物を減らす
一方で、次の誘いは「売る」「先にもらう」の形をとった借入れで、金融庁が注意を呼びかけている手口です。給料を先に受け取れると言って手数料を取る、後払いで買った商品を買い取って現金を渡す、SNSで個人間の貸し借りを持ちかける、といったものです。高い手数料に加えて個人情報を握られるおそれがあるので、手を出さないでください。被害にあったときの相談先はヤミ金の被害にあったときの対応と相談先にまとめています。
それでも借りるときの返済額
5つの手を試しても足りず、カードローンなどで借りるなら、借りる前に返済額を計算します。下の表は、10万円を借りたときの筆者の計算です(年18%・毎月の残高に年利の12分の1をかける概算。実際は日割りで計算されます)。
| 借り方 | 毎月の返済 | 返し終わるまで | 利息の合計(概算) |
|---|---|---|---|
| 年18%で月4,000円ずつ | 4,000円 | 32回 | 約2万6千円 |
| 年18%で月1万円ずつ | 1万円 | 11回 | 約9千円 |
| 緊急小口資金(無利子) | 約8,300円 | 12回 | 0円 |
月4,000円の返済は負担が軽く見えますが、2年8か月のあいだ生活費が毎月4,000円減り、利息も膨らみます。借りる前に、毎月の返済額を家計の表に書き込み、翌月以降も生活が回るかを確かめてください。確かめる項目はお金を借りる前のチェックリストにまとめています。毎月の赤字が続いている人は、赤字家計の立て直し方で固定費から見直し、専業主婦で自分の収入がない人は専業主婦で生活費が足りないときの話し方と窓口も読んでください。
よくある質問
Q. 社会福祉協議会の貸付は、申し込めばすぐにお金が借りられますか?
審査があり、返せる見込みも考えて貸付けが決まるので、申し込んだ日に受け取れるとは限りません。緊急小口資金のような急ぎの資金でも、書類の準備と面談が要ります。今月の支払いに間に合わせたいなら、申込みと並行して、支払い先に期限を延ばせないかを相談しておきます。
Q. 親や友人から生活費を借りるときに気をつけることはありますか?
金額・返す日・返し方を紙に書き、返済は振込にして記録を残すと、後の行き違いを防げます。親子の間でも、返す約束のない「ある時払い」のような形だと、借りたお金が贈与として扱われることがあります。書き方は[個人間の借金の話し合い方と書面](/shakkin-kojin/)を参考にしてください。
Q. 毎月のように生活費が足りなくなります。どこに相談すればよいですか?
一時的な不足ではなく毎月足りないなら、家計の形そのものを見直す段階です。住んでいる地域の自立相談支援機関では、家計の見直しの支援や、住まい・仕事の相談をまとめて受けています。借金の返済が家計を圧迫しているなら、[借金の公的な相談窓口](/shakkin-soudan-madoguchi/)にも同時に相談できます。
出典・参考にした公的な情報
- 国税通則法 第46条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 地方税法 第15条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度(日本年金機構)
- 生活困窮者自立支援制度(自立相談支援・住居確保給付金・家計改善支援)(厚生労働省)
- 住居確保給付金(厚生労働省)
- 生活福祉資金貸付制度(厚生労働省)
- 生活福祉資金 貸付条件等一覧(厚生労働省)
- 健康保険法 第99条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 違法な金融業者に関する注意喚起(金融庁)
- タックスアンサー(4420番)親から金銭を借りた場合(国税庁)
出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。