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家賃滞納で夜逃げを考えたとき|その前に使える相談先と住まいの支援

この記事のもくじ
  1. 先に連絡する窓口(夜逃げの前に)
  2. 夜逃げしても請求が消えない理由
  3. 税金の滞納でも、逃げて解決はしない
  4. 今日できる3つのこと

家賃が払えず、夜逃げしかないと感じるところまで追い詰められているとき、その気持ちの重さのまま一人で抱えないでください。逃げても請求は消えません。一方で、住まいを失わないための窓口は、思っているより使える選択肢があります。この記事は、まず先に使える窓口を並べ、そのあとで夜逃げをするとどうなるかを整理します。

気持ちがつらくて、今すぐ誰かに話したいときは、#いのちSOS(0120-061-338、毎日24時間)に電話してください。借金や住まいの相談の前に、気持ちを聞いてもらう窓口です。ほかの相談先は借金で死にたいと思ったとき|24時間つながる相談先と最初の一歩にあります。

先に連絡する窓口(夜逃げの前に)

住まいに関わる窓口は、次の4つです。どれから電話してもかまいません。

早見表:家賃が払えないとき、住まいを失わないための窓口
状況 連絡先 してもらえること
収入が減って家賃が払えない 自立相談支援機関 支援員との相談、住居確保給付金、家計の見直し
今夜住む場所がない 福祉事務所・自立相談支援機関 居住支援(一定期間の宿泊場所と衣食の提供。内容は窓口で確かめる)
収入も貯金もほぼない 福祉事務所(生活保護) 生活保護の申請。家賃は住宅扶助の対象
家主に払えないと言い出せない 自立相談支援機関 家主への伝え方の相談、家計の見直し
  • 自立相談支援機関:住んでいる市区町村にある、生活困窮者自立支援制度の窓口です。厚生労働省の案内では、家賃を払えないことも相談の例として挙がっています。窓口は市区町村のホームページや役所の福祉の担当課で分かります。
  • 住居確保給付金:離職・廃業後2年以内の人や、個人の責任・都合によらず収入が離職と同程度まで減った人が、基準内の収入・預貯金で求職活動をすることを条件に、家賃相当額を家主へ直接払ってもらえる制度です。原則3か月、延長2回までで最大9か月です。令和7年(2025年)4月1日の改正で、収入が大きく減って家賃の安い住まいへ移る人に転居費用を補助する給付も加わり、離職・廃業からの期間が条件によって4年以内になる場合もあります(目黒区の案内)。どちらが合うかは窓口で聞きます。
  • 福祉事務所:生活保護の相談と申請の窓口です。収入や資産が最低限度の生活に足りないとき、家賃は住宅扶助として扱われます。事前の相談で制度の説明を受けられ、申請してよいかは窓口で聞けます。
  • 財務局などの借金の窓口:家賃のほかに借金が重いなら、並行して借金の窓口に電話します。番号は借金の相談窓口はどこ?公的な窓口の番号・受付時間と選び方で調べられます。

家主に連絡する具体的な手順は家賃滞納の相談先|大家・管理会社への連絡の仕方と公的な支援にあります。ほかの支援との組み合わせは生活費が足りないときの公的な相談先|家計改善支援と住居確保給付金で見られます。

夜逃げしても請求が消えない理由

夜逃げは、法律上の手続ではありません。契約を結んだままの状態で連絡を絶つだけなので、次のことが起きます。

  1. 未払いの家賃は残る。 賃貸借契約は、家賃を払う約束で成り立っています。出て行っても、すでに生じた家賃の支払い義務はなくなりません。
  2. 連帯保証人に請求が行く。 保証人は、借主が払わないときに履行する責任を負います(民法446条)。連帯保証人には、まず借主に請求するよう求める権利(催告の抗弁)がありません(454条)。親や親族が連帯保証人なら、いきなり全額を請求されることがあります。
  3. 契約が続く扱いになり、賃料相当額が積み上がる。 契約が解除されるまでは、部屋が空いていても家賃が発生し続けることがあります。家主が解除するには、催告などの手続が要ります(541条)。
  4. 所在が分からなくても、手続は進む。 住所が分からない相手には、裁判所の公示送達という方法で訴状の送達が行われ、掲示を始めた日から2週間で効力が生じます(民事訴訟法110条・112条)。そのあと明け渡しや家賃の判決が出ることがあります。
  5. 保証会社の記録が残る。 保証会社が代わりに払った場合、その事実が信用情報に載ることがあり、次の部屋を借りるときの審査に響きます。詳しくは家賃の滞納は信用情報に載る?載る場合と保証会社の記録に書いています。

つまり、夜逃げは「請求から逃げる」手段にはならず、連絡を絶つことで関係者を巻き込み、住まいを探す選択肢も狭めます。次の部屋を借りるために必要な書類や審査が、いっそう通りにくくなります。

税金の滞納でも、逃げて解決はしない

「税金滞納 夜逃げ」で調べる人もいますが、税金の滞納も同じです。税金は裁判なしで差し押さえに進むので(国税徴収法47条)、住所を変えても財産の調査は続きます。滞納処分の執行を停止する制度(国税徴収法153条)はありますが、これは役所が、財産がない、生活を著しく窮迫させるおそれがある、所在も財産も不明、といった事情を判断して行うものです。本人が逃げて使える権利ではありません。

税金で動けなくなっているときは、督促状を持って役所の窓口に行き、払えない事情と払える額を話してください。入口は税金を滞納しそうなとき|納税の猶予の条件と申請・分割の考え方で整理しています。

今日できる3つのこと

何から動けばよいか分からないときは、次の順で進めてください。

  1. 今日中に、窓口に1本電話する。 市区町村の福祉の担当課か自立相談支援機関に「家賃が払えず、住まいを失いそうです」とだけ伝えます。話がまとまっていなくても大丈夫です。
  2. 家賃の書類を一つにまとめる。 賃貸借契約書、家主や管理会社からの督促、保証会社からの書面、通帳。相談で聞かれます。
  3. 家主・管理会社にも、短い連絡を入れる。 「払えない事情があり、相談中です。○日までに連絡します」だけでも、連絡が途絶えた状態になるのを避けられます。

電話の言い方の例です。

文例(電話):「家賃が払えず、住まいを失いそうで相談したくて電話しました。収入は○月から減っています。何を準備して、どこに行けばよいか教えてください。」

家主に分割払いをお願いしたいときの書き方は家賃滞納分の分割払いをお願いするときの伝え方|大家への文例にあります。すでに訴状や裁判所の書面が届いているときは、家賃滞納の明け渡し訴訟|訴状が届いてから強制執行までの流れを先に読み、期限を確認してください。

借金で夜逃げを考えている場合は、借金で夜逃げしたら警察は?その前に知ってほしい相談先と手続きにまとめています。

よくある質問

Q. 夜逃げをしたら、家賃の請求はなくなりますか?

なくなりません。契約を一方的に放り出しても、未払いの家賃や、明け渡しまでの賃料相当額の請求は残ります。連帯保証人や保証会社がいる契約では、そちらにも請求が行きます。

Q. 荷物を置いたまま出ていくとどうなりますか?

部屋に残した物は、家主が自分の判断で処分できるとは限りません。契約の解除や明け渡しの手続を経る必要があるため、その間の賃料相当額の請求が増えることがあります。出る場合は、家主と話して荷物の扱いを決めておくほうが、後の請求が膨らみにくくなります。

Q. お金がなくて、今夜住む場所がありません。

住む場所がないときは、市区町村の福祉事務所か、自立相談支援機関にその日のうちに連絡してください。一定期間の宿泊場所や衣食を提供する居住支援があります。利用できるかは窓口で確かめます。電話番号は住んでいる市区町村のホームページで調べられます。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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