借金の基本・返せないとき / 悩み整理

借金を繰り返す癖をやめたい|原因の書き出しと仕組みで防ぐ方法

この記事のもくじ
  1. 借金を繰り返すのはどんなとき?借りた場面を書き出す
  2. 場面別の対策:給料日前・ストレス・付き合い
  3. 仕組みで防ぐ:解約・利用枠の減額・貸付自粛制度
  4. ギャンブル・買い物がやめられないときの相談先
  5. 繰り返さないための土台:返済計画と相談

借金を繰り返してしまうのをやめたいなら、「次は借りない」と決意するより、①借りた場面を書き出して、自分がどんなときに借りているかを見つける、②その場面で借りられない仕組みを作る(カードの解約、利用枠の減額やキャッシング枠の停止、貸付自粛制度)、③ギャンブルや買い物がやめられないなら依存症の相談先につながる、の3つを順に進めます。完済した直後は利用枠が空いて借りやすい状態に戻るので、仕組みを作るなら完済の前後がよいタイミングです。

借金を繰り返すのはどんなとき?借りた場面を書き出す

借金の癖は、借りた理由を一つずつ書き出すと、いくつかの決まった場面に集まっていることが多くあります。過去3〜6か月分の借入とカードの明細を見ながら、借りた日ごとに1行で書き出します。

書き出し表:借りた場面の記録
日付 額 借りた先・方法 何に使ったか その日の状況 借りる前の気分
例:○月20日 2万円 カードローン(アプリ) 食費・光熱費 給料日の5日前 焦り
例:○月3日 1万5千円 クレジットカードのリボ 服 仕事で強く叱られた日 いらいら
例:○月12日 3万円 キャッシング 飲み会と二次会 同期に誘われた 断りにくい

10行ほど並べると、次のどれかに偏っているかが見えてきます。

借りる場面の型 よくある流れ 主な対策の方向
給料日前の生活費の不足 月末に足りず借り、給料で返し、また足りない 家計の赤字を直す・予備のお金を作る
ストレス・気分の発散 嫌なことがあった日に買い物や遊びにお金を使う 借りる手段を遠ざける・発散の方法を替える
付き合い・見栄 誘いを断れず、手元にないお金を使う 断り方を決めておく・使う上限を決める
ギャンブル・買い物がやめられない 負けを取り返そうとする、買うこと自体が止められない 依存症の相談先と、借りられない仕組み

場面別の対策:給料日前・ストレス・付き合い

給料日前に足りなくなる型は、借金の問題というより家計の赤字の問題です。毎月の収入と支出を並べ、固定費(家賃・通信費・保険・サブスク)から減らします。返済を続けながら、月に数千円でも「借りないための予備のお金」を別の口座に分けておくと、給料日前の数日を借りずに越えやすくなります。家計の直し方は赤字家計の立て直し方、借りては返すを繰り返している状態から抜ける手順はカードローンの返済と借入の繰り返しを止めるにはで扱っています。

ストレスで使ってしまう型は、借りる手段が手の届く所にあることが引き金になります。スマホのアプリから数分で借りられる状態だと、気分が落ち着く前に借りてしまいます。後で説明する仕組みで、借りるまでに手間と時間がかかる状態にします。あわせて、いらいらした日にする別の行動(散歩、誰かに話す、寝る)を決めておき、書き出し表に「借りなかった日」も記録すると、変化が見えて続けやすくなります。

付き合いで使ってしまう型は、その場で考えると断れないので、先に決めておきます。

断るときの言い方の例:「今月は返済の計画を立てていて、使う額を決めているんだ。一次会だけ参加させてほしい。」

一次会だけ、月に何回まで、1回いくらまで、と自分の上限を決め、その額を現金で持って行くと、超えたことに気づきやすくなります。

仕組みで防ぐ:解約・利用枠の減額・貸付自粛制度

意志に頼らず、借りられない、または借りるまでに時間がかかる状態を作ります。

  1. 完済したカードローンを解約する:完済しても契約が残っていると、利用枠の範囲でまた借りられます。完済したら解約の手続きをし、契約が終わったことを書面や会員ページで確かめます。手順は借金の返済が終わったらやることにまとめています。
  2. クレジットカードのキャッシング枠をなくし、ショッピング枠を下げる:カード会社の会員ページや電話で、枠の変更ができるかを確かめます。カードの枚数も、生活に要る1枚まで減らします。
  3. リボ払いの自動設定を外す:申し込まなくても買い物がリボ払いになる設定になっていないか確かめ、外します。方法はリボ払いの設定を解除する方法にあります。
  4. 借入のアプリと、カード番号の保存を消す:スマホのアプリや、ネット通販に保存したカード番号を消すだけでも、衝動から実行までの時間が延びます。
  5. 貸付自粛制度を使う:本人が日本貸金業協会か全国銀行個人信用情報センターに申告すると、3つの信用情報機関(JICC・CIC・全国銀行個人信用情報センター)に「貸付自粛」の情報が登録され、銀行や貸金業者が審査で参照します。金融庁の案内では、浪費やギャンブル等依存症による借金で本人や家族の生活に支障が出るおそれがある人のための制度です。

貸付自粛制度の要点は次のとおりです。

項目 内容
申告できる人 原則として本人(法定代理人も可。家族は所在不明などの限られた場合のみ)
申告先 日本貸金業協会(Webでも受付)か全国銀行個人信用情報センター(郵送のみ)のどちらか一方
登録期間 申告した日から5年を超えない期間
撤回 申告した日から3か月は原則として撤回できない
効き方 審査で参照されるが、各社の貸付けの判断を拘束するものではない

登録しても、借りることが一切できなくなるわけではありません。家族が本人に代わって動けるかという点はギャンブルの借金と家族で扱っています。上の1〜4と組み合わせて使います。

なお、貸金業者には法律上の歯止めもあります。貸金業法第13条の2の総量規制で、貸金業者からの借入れは他社分も合わせて年収の3分の1を超えると原則として新たに借りられず、極度額を設けたカードローンのような貸付けでは、第13条の3と貸金業法施行規則10条の25により、貸金業者が3か月以内ごとに返済能力を調べることになっています。ただし、金融庁のQ&Aでは、銀行のカードローンは総量規制の対象外とされています。法律の線だけで借りすぎが止まるわけではないので、自分で作る仕組みが要ります。

ギャンブル・買い物がやめられないときの相談先

書き出し表で、ギャンブルや買い物の場面が何度も出てくる場合、また次のような状態が続いている場合は、家計の工夫だけで抱えず、依存症の相談先につながることを考えます。

  • やめよう、減らそうと決めても、続けてしまう
  • 負けた分や使った分を取り戻そうとして、さらにお金を使う
  • 家族に借金や使ったお金を隠している
  • 返済のために、また別の所から借りている

金融庁のリーフレットは、ギャンブル等依存症は精神疾患の一つで、意思の強い弱いに関係なくなりうるものだとしています。厚生労働省は、相談先として、保健所と、各都道府県・政令指定都市の精神保健福祉センター(「こころの健康センター」などの名前の所もあります)を案内しています。本人だけでなく家族も相談でき、依存症の専門の医療機関は依存症対策全国センターのページで探せます。

ギャンブルの借金と家族の関わり方はギャンブルの借金と家族、治療と回復の流れはギャンブル依存症と借金、買い物の場合は買い物依存症で借金が増えたときで扱っています。

繰り返さないための土台:返済計画と相談

今ある借金を返し終えることも、繰り返しを止める土台になります。返済の見通しが立たないまま「少しなら」と借り足す状態が続くと、借りることが日常になってしまうからです。借入の一覧を作り、返す順番と完済の月を決めることから始めます。作り方は借金の返済計画の立て方で扱っています。

借入が多く、返済のために借りる状態から抜けられない場合は、公的な窓口で借金全体の整理を相談できます。財務局の多重債務相談窓口や日本クレジットカウンセリング協会では、返し方の助言や、家計管理の見直しの相談を受けています。窓口の連絡先は借金の公的な相談窓口と受付時間にまとめています。書き出し表を持って相談に行くと、自分の借り方の傾向を短い時間で伝えられます。

よくある質問

Q. 貸付自粛制度は、家族が代わりに申し込めますか?

全国銀行協会の案内では、申告は原則として本人が行います。法定代理人は申告でき、配偶者や二親等内の親族などは、本人の所在が分からない場合などの限られた条件でのみ認められています。家族が本人に知らせずに登録する使い方は想定されていないため、本人と話し合ったうえで申告することになります。

Q. 貸付自粛制度は、後から取り消せますか?

撤回の申告はできますが、申告した日から3か月は原則として撤回できません。登録の期間は、申告した日から5年を超えない範囲です。気持ちが揺れたときにすぐ外せない作りになっているのは、衝動的に借りるのを防ぐという制度の目的に沿ったものです。

Q. クレジットカードを全部やめると、生活で困りませんか?

公共料金やスマホ代をカード払いにしている場合は、解約の前に口座振替などへの切り替えが要ります。ネットの買い物は、口座の残高の範囲でしか使えないデビットカードや、使う額を先に入れておくプリペイド型に替えると、借金にならない形で支払いを続けられます。1枚だけ残すなら、ショッピング枠を低く設定し、キャッシング枠を外します。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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